花に嵐のたとえもあるぞ。 さよならだけが人生だ。
––– 井伏鱒二『勧酒』
蘭丸
というのも状況は 俺の方が有利だった。
しかし、彼が武器を放ち 俺がブラックホールで消す。 それの繰り返しだった。
蘭丸
鳴家
鳴家
蘭丸
鳴家
鳴家
鳴家
鳴家
鳴家
鳴家
蘭丸
鳴家
鳴家
鳴家
鳴家
蘭丸
鳴家
鳴家
鳴家
鳴家
鳴家
鳴家
そう叫びながら彼は 武器を射出することをやめ 俺に殴りかかって来た。
蘭丸
俺は感情が乱れた隙をつき 彼の右足に暗黒物質を放った。
鳴家
彼はバランスを崩し 床に倒れ込んだ。
鳴家
彼の足の侵食は進み のたうち回る内に 両足が完全に消えていった。
鳴家
と彼の言葉は虚しく 胸の方まで 消滅していった。
蘭丸
鳴家
彼の右腕まで侵食が進み 残すは左腕と首、頭と なった時だった。
鳴家
その声と共に彼の左手から 数本の矢が射られた。
蘭丸
放たれた矢は俺には 当たらなかったが 近くで断末魔のような声が 響き渡った。
響子
蘭丸
彼の矢は彼女の背中に1本刺さり 肝心の彼は体が完全消滅し 呆気ない最期を迎えた。
響子
圭
圭
私は彼女と向き合い 攻撃を仕掛けようとした。
その時だった。
響子
彼女はポケットから 謎の小瓶を取り出すと それを地面めがけて 思い切り投げ捨てた。
その小瓶はバラバラに 砕け散り、中に入っていた 透明な液体が床に飛び散った。
響子
すると彼女は地面に へたり込みうずくまった。
圭
響子
響子
圭
そう呟くと彼女は私とは 反対方向へと走り出した。
背中の矢の影響で速度は 最初より落ちてはいるが それでも常人よりも 早い速度だった。
蘭丸
彼女の目線の先には 蘭丸がいた。
圭
何故、標的を私から 彼へ変えたのか?
私には勝てないと思ったからか? 蘭丸なら倒せそうだと 思ったからか?
色々な思考を巡らせている中、 見てしまった。 いや、見えてしまった。
彼女が不気味な笑顔を 浮かべているのを。
圭
私は思わず叫び、 持っていた“別の力”を発動させた。
そして“それ”はまるで 一瞬の出来事のようだった。
響子
蘭丸
彼女は彼を殴ろうと 力一杯の拳をぶつけようとした。
いや、殴ろうとしたのではない。 彼女の手は拳ではなく “開いていた”のだ。
そして飛び散る血液。 そう、彼女は爪で 彼を“引っ掻いた”のだ。
咄嗟に彼は避けたが 数本の爪が彼の右頬を 傷付けた。
その刹那。
ドンッ‼︎
という大きな音が響き渡った。
それは彼女を“押し潰す” 神の力だった。
久遠
圭
圭
蘭丸
圭
蘭丸
圭
蘭丸
蘭丸
圭
蘭丸
蘭丸
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