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「おい、そっちはどうだ!?」
「こっちじゃねぇ。報告じゃ東口の に向かったってよ。」
「じゃあさっさと行くぞ!」
「押忍。」
ヨミハ
ヨミハ
こんにちは! ヨミハと申します!
あ、違った… 怪盗"Y"と申します!
私は今、日銭を稼ぐための 任務に奮闘中です!!
(アクセサリーが揺れる音)
ヨミハ
ヨミハ
本日の任務はこの綺麗な アクセサリーを盗み出すことです!
私はこの仕事を始めてはや3年。 この街に来てからも続けています!
そう、私は盗みのプロ!!
いずれこの街を支配する 大怪盗なのです!!
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ヨミハ
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ヨミハ
現実は、そんなに甘くはない。
私はいつもダメダメで、 どんな仕事もまともに出来ない。
いつもここぞという場面で 油断して、過信して、安心してしまう。
きっとこの街に来たのも、 運命に嫌われたからだ。
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ヨミハ
思わず口を噤む。 これ以上何を言っても弁解できないし、 もういっそクビを言い渡してくれた方が 楽かもしれない。
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ヨミハ
でも流石に…
そんなにすぐ言わなくてもいいじゃん…
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ヨミハ
(ヨミハの声が大きく響く)
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ヨミハ
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ヨミハ
ヨミハ
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ヨミハ
ヨミハ
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ヨミハ
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ヨミハ
(ドアが閉まる)
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(歯の軋む音)
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ファルク
イズミ
ニル
ルームシェアという形で、この4人で住むことになった。
未だ疑問の多い面子ではあるが、 二人とも信頼できそうな奴らだ。 きっと上手くやっていけるだろう。
カズミ
ニル
イズミ
イズミ
カズミ
ニルがイズミの手を引いて 階段を上がってゆく。
彼女は昔から姉の存在に憧れていた ようで、あの姿を見ると微笑ましい ばかりだ。
カズミ
ファルク
カズミ
ファルク
ソファにどかっと腰掛け手と足を組む。 彼も疲れを払拭するようにため息を一つつきながら、対面の椅子に静かに腰掛けた。
カズミ
ファルク
カズミ
カズミ
カズミ
ファルク
ファルク
ファルクが苦い笑みを浮かるが、 相対してカズミは満面の笑みだ。
カズミ
ファルク
ファルク
カズミ
ファルク
カズミ
ピクッと眉を揺らし、表情が強張る。
ファルク
カズミ
ファルク
腕を組み、困ったような顔を浮かべて こう話し出す。
ファルク
ファルク
ファルク
ファルク
ファルク
カズミ
ファルク
ファルク
カズミ
どこからかヒラリと一枚の紙を出して 机の上に置き、トントンと指を鳴らす。
ファルク
カズミ
ファルク
"予告状"
今宵、綺麗な満月が見える頃。
ファルク・ロムドの命を
頂きに参ります。
怪盗Y
冷たい風が体を撫でる。 無造作に立ち並ぶ屋根の上。 何者かが優雅にそこに立っている。
ヨミハ
ヨミハ
ヨミハ
ヨミハ
ヨミハ
『お前は本当に何もできんな。』 『できないフリしてるだけだろ。』 『ムカつく。』 『あんたなんか産むんじゃなかったよ。』
『"出来ない"のか?』
ヨミハ
やるしか無い。
それしか無いのだ。
それだけが、彼女の存在意義であった。
ヨミハ
背負った鞄を下ろし、 黒いマントを取り出す。
手際よくそれを羽織り、 首元のボタンをかける。
風に吹かれた黒いマントが 妖しく美しくなびく。
ヨミハ
「怪盗Y、参上。」
Profile.5 ロストタウン 一次区域
"失われた街"ロストタウンは現在、 主に3つの区画に区分されている。
一次区域、二次区域、三次特区。 彼らが住んでいる区域は "一番安全な区域"と呼ばれる 一次区域である。