⚠️注意⚠️ ・キャラ崩壊注意 ・甘雨と変に距離が近いですが、カップリングの意図は一切ありません。
魈
魈は広い浴槽の中に一人浸かり、小さく溜息を吐いた。 ぼんやりとした頭を持ち上げるように風呂の端に頬杖を突き、窓から見える夜景に目を向ける。
魈
空。彼は一体何がしたいのか。
何故そうも自分と関わろうとするのか。何故頑なに自分から離れようとしないのか。
きっと拒絶されていることは彼自身も分かっている筈だ。なのに何故。
魈
甘雨
声と同時に、背後から冷たい外の空気が流れてくるのを感じる。 緩やかに振り返ると、そこに立っていたのは甘雨。
彼女も魈と同じく鍾離の養子だ。 魈と関係する人物の中でも交流が多い方ではあるが、それでもやはり魈との間には壁を感じると甘雨は語る。
……一緒に風呂に入る間柄なのは一般的には相当距離が近い、と言われるだろうが、彼等は鍾離に拾われたすぐは鍾離と共に3人で一緒の風呂に入っていた事もよくある。
肉体は成長したとはいえ、互いに裸を見られることには特に抵抗は無いし、羞恥心もない。
魈
甘雨
魈
魈は前に顔を戻したあと、そう静かに言った。 冷たい対応だが、魈の言う好きにしろ、は拒否では無い。つまり、そうしたければしてもいいという事だ。 肯定とまではないが、拒絶しないだけ十分なのだ。
甘雨
甘雨は特に乳房や股間を隠すことも無く、一人で風呂に入る時のように自然に広い浴槽へ浸かった。
魈もそれに何かを言うことは無いし、彼も自身の陰部を隠そうとは一切しない。 相変わらず、甘雨に背を向けたまま窓の外に広がる夜景を眺めているだけだ。
甘雨
魈
甘雨
魈
甘雨
魈
普段は少し抜けている所もあるが、こんな風にされると、彼女は自分よりも年上だということを再認識させられる。 悩みという程でもないが、彼女になら話してみてもいいかもしれない。
魈
甘雨
魈
甘雨
魈
甘雨
魈
甘雨
魈
甘雨
魈
甘雨
魈
それは本心から捻り出すような、か細い声で出た言葉だった。
未知への恐怖に近いそれは、甘雨にも伝わったのだろう。甘雨は少し目を伏せる。
甘雨
魈
甘雨
魈
甘雨
魈
魈はそれに、何も答えない。
甘雨も少しだけ興味が湧いた。あの周囲に無関心で、無感動的だった魈の心を動かした人物。それが一体どんな人物なのか。
聞いた感じ、悪い人という訳でも無さそうだ。魈の良き友人となってくれるのであれば、それに超した事は無い。
だが、魈は強かだが世間知らずだ。それに付け込まれて悪用される事だけは避けなければ。
魈
甘雨
魈はそれだけを言い残すと、浴室を出ていった。
甘雨
明日からは更に忙しくなりそうだ。甘雨は静かな浴室の中、ひとつ息を吐き出した。
翌日、昼休み
魈
魈は頬杖を突きながら、本も読まずにぼんやりとした表情を浮かべていた。
空
魈
緩い動作で、声のした廊下へ顔を向ける。 やはり今日も来たのか、そう思いながら魈は廊下へ出る。
空
魈
空
魈
空
魈
空
魈
空
魈
空
魈
まぁ、何となくそう言うとは思っていたが。
空
魈
空
魈
空
魈
案外、魈は空の話に付き合ってくれている。 最初から少し距離を詰めすぎたかと思ったが、逆にそれが良かったのかもしれないと空は思う。
少し話していると、幸せな時間はあっという間に過ぎると言うべきか。 もう昼休みが終わる5分前に流れるチャイムが鳴ってしまった。
魈
空
魈
魈は空の背中を見送りながら、自分が抱いた感情に少々疑問を抱く。
もう少しだけ話していたかったような気がする。
魈
……なんだか少々むず痒い気がする。魈は軽く頭を振って、教室へ戻って行った。
甘雨
廊下の端を、一人の少女が歩いて行く。
彼女は空と魈の会話を一部始終聞いていた。 2人に感知されることは無かった筈だ。
甘雨
少々安堵したが、油断はできない。 まだ暫くは彼の動向を観察する必要がある、と甘雨は気を引き締め、急ぎ足でその場を立ち去った。
テラーくん、アンケートというか、投票機能とかないんでしょうか?
ざっと見た感じ無さそうなのでコメントを投票とします
この後ヤンデレ?ルートか普通にラブラブルート、どちらがよろしいでしょうか。
是非コメントで投票(?)してくださいな。閲覧ありがとうございました〜
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