TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

私と彼のヒミツの自由

一覧ページ

「私と彼のヒミツの自由」のメインビジュアル

私と彼のヒミツの自由

3 - 私と彼の劇的体験

♥

13

2023年05月29日

シェアするシェアする
報告する

由紀(中身辰哉)

お、マジでうまいなこのクレープ

由紀(心の声)

えっ、どうなってるんですかこれ!?

気がつくと、私の体が勝手に動いてガツガツとクレープにかぶりついていた。

由紀(中身辰哉)

今清水の体、オレが借りてるから

由紀(心の声)

えっ!?全然意味がわかりません!

由紀(中身辰哉)

オレ、実は幽体離脱できるんだよね

由紀(心の声)

なんですかそれ

由紀(中身辰哉)

体から魂だけ切り離せるってこと

由紀(中身辰哉)

んで、魂だけになったオレが清水の中に入って体動かしてるってわけ

由紀(心の声)

非科学的です!そんなことあるわけないじゃないですか

由紀(中身辰哉)

そんなこと言ったって、現に起きてるじゃん

呑気にシェイクを飲みながら彼は答えるが、私は現状を一切飲み込めない。

由紀(中身辰哉)

まあそんなわけだからちょっと借りるわ

由紀(中身辰哉)

大丈夫、悪いことには使わないからさ

由紀(心の声)

そんな、人の体を勝手に!

彼は、彼自身のバッグから貴重品だけを抜き取って私のバッグにしまい、残りのシェイクを私の胃に流し込んでから歩き始めた。

由紀(中身辰哉)

さて、と

由紀(中身辰哉)

やっぱこの店だよな

由紀(心の声)

うわあ、初めて入りました

私の体を操って彼が向かった先は、いわゆるストリート系ファッションの専門店だった。

由紀(中身辰哉)

とりあえずスタジャンは外せねえだろ、あとこのショーパンも良さげだ

由紀(心の声)

えっ、何する気ですか?

由紀(中身辰哉)

何って、コーディネートに決まってんだろ

由紀(中身辰哉)

服はその人を表すんだろ?だったら遊ぶならそれらしいカッコしなきゃだろ、イインチョ!

由紀(心の声)

そうは言いましたけど、それはそれです!あとその服丈が短すぎます!

私が抵抗の意思を見せるも、彼は気にせず何着かの服を手に取る。

由紀(中身辰哉)

さーせーん、試着おねがしゃーす

店員

かしこまりました、こちらをお使いください

由紀(心の声)

え、まさか脱ぐ気ですか?

由紀(中身辰哉)

そりゃそうだろ

由紀(心の声)

待ってください!嫌です!なんで私が栗原くんに下着姿を!!

私の抗議もむなしく、栗原くんは慣れた手つきでワンピースを脱ぎ去ってしまう。

由紀(中身辰哉)

まあそんなに気にすんなって、オレは結構色んな女に乗り移ってるから見慣れてるしな

由紀(心の声)

そう言う問題じゃないです!私は男の人に見られるの初めてなんですから!

由紀(中身辰哉)

お、結構肌綺麗だな

由紀(心の声)

やめてください!変態!

由紀(中身辰哉)

冗談だって、すぐ服着るからさ

彼は流れるように、自ら選んだ服を身につけていく。それが全て終わった時、鏡には見たことない姿の私が映っていた。

由紀(心の声)

なんと言うことでしょう。 中学時代からあまり変わっていないと言われがちな地味ファッションの私が…

由紀(中身辰哉)

まるでダンサーのようなアクティブなファッションに変わったではありませんか!

由紀(心の声)

すごい…私じゃないみたい

由紀(中身辰哉)

まあ、実際清水じゃなくてオレだからな

由紀(中身辰哉)

あ、さーせん。これ気に入ったのでそのまま着ていきたいんですけど

店員

はい、ではタグをお取りしますね。お会計18,360円になります

由紀(中身辰哉)

ほーい

由紀(心の声)

えっ買うんですか?

由紀(中身辰哉)

いや買うでしょ。あ、金はちゃんとオレが払うから

由紀(心の声)

まあ、それなら別にいいですけど

由紀(心の声)

って、これ着て歩くつもりですか!?
私だってバレたら…

由紀(中身辰哉)

いやバレないでしょ

由紀(中身辰哉)

あのカタブツのイインチョがこんな格好してるなんて誰も思わないって

由紀(心の声)

…まあ、そうかもしれないですけど

由紀(中身辰哉)

じゃ、そういうわけで次行くぞ

由紀(心の声)

えっ、待ってくださいそろそろ帰らないと

私の制止も聞かずに歩き出した彼。 いったい次はどこに向かうのだろう。

loading

この作品はいかがでしたか?

13

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚