この幸せを永遠に

僕は青

僕の旦那様は俳優をやっている

国民的俳優

そんな彼とは大学の時に出会って

告白されて付き合い、 今は結婚している

毎日が幸せでこれ以上なにも 望まなかった

テレビをつけると映る彼

妻だけど

彼の出た雑誌は全部買ってる

もらえてもね

世間には公開されていないけど

彼が商品のイメージ俳優になったら

その会社の物しか買わないようにした

食品とかリップとか

ドラマもバラエティも見逃さずに 見る

だって好きだから

勿論外に出るときは注意する

熱愛報道がでないように

桃くんの仕事に支障が出ないように

ふとメールをした

メール

すぐに返信がきた

休憩時間だったのかな

彼らしい文面に笑みを浮かべた

僕はご飯を作り始めた

20時

思わず抱きついて

顔を胸に埋めた

そして、二人で会話をしながら

ご飯を食べた

ちゃんと録画しなきゃ

どんな役で出るのかな

恋愛系のドラマに出演するのは 少し嫌

桃くんは帰ってきた日は 毎回一緒に寝てくれる

たまにシたりもする

あー、僕って幸せだな

好きな人と結ばれて

結婚して

“愛してもらえて”

このままずっと幸せが続いていけば良いな

僕は君へ愛を伝えた

数ヶ月後

最近はテレビ出演がいそがしく

桃くんは全然帰ってこない

メールの返信も心なしか冷たい

前もこんなことはあった

でも、今回は半年以上

ずっと、帰ってきてても

僕が寝ているときに 帰ってきてるらしい

意図的、なわけないよね

そう思いテレビをつけた途端

耳に入ってきた

“人気俳優桃の熱愛が発覚しました”

いつバレた、？ 僕そんな素振り見せちゃった、？

関係者にメール見られたとか、？

そんなことを考えていたけれど

僕は馬鹿だった

相手が僕だなんてアナウンサーは 言わなかった

“お相手は今共演中の赤さんで”

“お二人とも交際について 認めています”’

そんなの、浮気じゃん、

なんでそんなあっさり

あのハグも

あのキスも

あの言葉も

今では嘘のように感じる

僕、自惚れてたのかも

僕がやってきたこと 全部無駄だったのか

いつバレても良いように

可愛くなるために勉強して

良い奥さんになれるように 頑張ったのに、

僕は棚から離婚届を出した

なんで準備しちゃってたのかな、

桃くんたちが正式に結婚するときに迷惑にならないように

きっと今会いに行ったら迷惑

でも、

僕の足は桃くんの会社に向いていた

僕は外へ向かった

桃side

このときの俺は馬鹿だった

青に知られていることも

ことの重大さもかんがえて いなかった

口々に色んな質問をしてきた

順番にこたえていたが

一瞬にして言葉が耳に入って こなくなった

俺、なんで交際バレて

普通にしてんだ?

青は会社の入り口に立ったまま動かなかった

腕に赤が抱きついてきた

それをみてまた表情を曇らせた

でもすぐに青は

苦しそうに笑って

何かを口パクで言った

そして俺に背中を向けて出て行った

そして俺はことの重大さを身に染みて感じた

もう、忘れなきゃ

そう思いぼくは荷物をまとめるために家に帰った

そして、 離婚届を置き家をあとにした

さよなら桃くん

ずっと、愛してる

まだ未完結です