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うわぁぁ辛いやつ、、 最高でした!!
本日、2022年、10月18日、初投稿です。
深い眠りだった
眠っている時は嫌な事も全部忘れる
このまま、寝てるまま、
消えてしまえばいいのに、と
何度思った事か
そんな儚い私の夢を
神様が叶えてくれるはずも無く━━━━━━━
そもそも、神様に頼ってるのがいけなんだろうが
そんな事を考えているうちに
保健室の先生
あぁ、 終わってしまった
今、1番聞きたくない言葉だ
私の時間が、終わってしまった
そんな事を思いつつ、まだ起きようとする意思はない
そんな私の考えなんて知らずに
シャッ、と勢いよくカーテンを開ける音がした
保健室の先生
その声と共に、私の目は反射的に開いた
その顔を見て1番最初に思った事は
綺麗、だった
自分でも馬鹿らしいと思う
白く透明感のある肌
ほっそりとした腕
キリッとまるで、強い意志がある様なそんな目をしていた
私を覗き込む顔に見蕩れていたが
何か話さなくては、と咄嗟に言ってしまった
零
本当は全然そんな事無いけど、
口が勝手に動いてしまった
ずっと、ここに居たいなど言ったって
きっと先生を困らせてしまうだけだろう
保健室の先生
この人は、笑顔まで綺麗だ
まるで、ずっと私は貴方の味方ですよと言ってるような
優しく、強い笑みだ
この笑顔をずっと見ていたい
貴方の笑顔を見ていると、心が救われた様な気がする
これは幻覚では無い、
確実にそうだと、証拠はないけどいいけきれる
保健室の先生
零
明日も、ここに来よう
明日も、明後日も、明明後日も、
卒業するまで、ずっと居よう
支度を終えて、保健室を出ようとした時だった
保健室の先生
保健室の先生
零
この人は、なんていい人なんだ
黒く、自分の事しか考えてない人ばかりと居たから
その優しさに触れただけで
私は、幸せです
零
零
人の目を見てお礼する事は
あまり無かったので
少し、もどかしくなり
お辞儀をしてそそくさと保健室を出た
━━━━━━━━後ろに、優しい視線を感じながら
玄関前に着くと
一気に現実に引き戻された気がした
憂鬱な気持ちのまま鍵を開けて
恐る恐るドアノブに手を掛けた
ガチャ━━━━━━━━━━━━━━
白い照明の光が眩しいくらいに差してきた
リビングにはお母さんとお父さんの笑い声
いつも通り
だけど
いつも
息苦しいのは何故だろうか
お母さん
お母さん
笑みを浮かべているが、圧を感じる笑みである
零
本当は80点台が1個あったが
お母さんの落胆した顔が見るのは嫌なので、
ごくりと唾を飲んで
必死に自然な微笑みを浮かべた
お母さん
お母さん
ほっとしたように、
満面の笑みを浮かべていたので
言わなくてよかったな、と
心の底から思った
言わなかったらどうなっていただろうと、
考えるのが怖かったので、
現実から逃れる様に、
自分の部屋へ駆け込んだ
バタン━━━━━━━━━━━━━━
勢いよく扉を閉めて
自分の机に蹲った
あぁ、
こんなに息苦しく
求められるものと
現実の差を感じて
まるで自分の人生が、
誰かに操られてる
マリオネットの様になったのはいつからだろうか
いつからか、
テストを返される時の先生の顔色、
テストを見せた時の親の顔色を伺って
自分を自分で
小さな籠の中に閉じ込めるようになってから
天と地をひっくり返したように
つまらなく、平坦で
笑いのない人生へ変わっていった
自責を繰り返し、
心がボロボロになってからでは
もう遅いのである
ふふっ、と自嘲的な笑みを浮かせべて
また、眠りについた