テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

結構いい家住んでんのなぁ

…なんでまだいんの

「ねみぃ〜」と欠伸をしながら僕の部屋で床に胡座をかく田中。

さっきぞろぞろと集団で出ていった気がしたのだが

あ、たこ焼きの余り明日食ってよ

何故この男は平然と居座っているのだろう

…もう夜遅いんだけど?

だな。

こりゃもう俺帰れねぇわ

……は?

泊ーめて

こうやって何人もの女と…

は?

部屋ないけど

一緒に寝ようぜ

シングルベッドにでけぇやつと寝られるかよ

今日ここ使って良いから

え、冰は?

リビング。

首やるべ?

割といいソファだから

多分大丈夫

そういう問題なの…?

…じゃ

.

.

.

(行ったか…?)

自分の最大限の聴力を使って耳を澄ましてみる

…足音は聞こえない

まずは探索かと思い部屋を見渡してみる

(最低限すぎんだろ…)

ベッドと、あとは勉強机があるもののそこに雑貨などは置かれていない

さっきさり気なくみこちゃんに「自分の部屋の自慢ポイントは?」とインタビューしてみたら

(ダッシュででけぇクマのぬいぐるみ持ってきたし)

(みこちゃんの方は充実してんのかも)

(考えても分かんねぇ…)

(やっぱ北斗残してくべきだったか?)

そう、俺たち

冰らが来る前にこんな会話をしていた

北斗

あ、お父さんとお母さんにも一応…

だな

…って居なくね

大我

こっちにはいなーーい!

バッ…風呂場その勢いで開けないで?

ジェシー

こっちにもいなーーい!

そこ今きょもが見てただろ

北斗

仕事なのかな?

みこちゃんに聞いてみっか

巫子

んえ、いやいやいや、全然挨拶とか大丈夫ですよ?

でもさ、一応お邪魔する側だし

巫子

え…えっと

巫子

あ、ちょ、ちょっと待っててください!

そう言ってみこちゃんは部屋に駆け戻っていく

数分後またさっきと同じ速さで走ってくる

あ、戻ってきた

巫子

えっと…

巫子

ウチ、トモバタラキナノデ

巫子

オトウサントオカアサン、ヨナカニカエッテクルンデス

(棒読みだなぁ…)

ジェシー

HAHAっ!めっちゃぼ

北斗

あー!!

北斗

そっか、そうなんだね!

北斗

教えてくれてありがとう!!!

北斗がそう言うとみこちゃんはほっとしたような顔をして部屋に戻っていった

北斗

……うん

棒、だったな

大我

それに、何分か部屋にいたのに何も持ってこないとことか

大我

おかしくない?

ジェシー

よっ、名探偵きょも

大我

真実はいつもひとぉつ!

有名セリフを言えてご満悦のきょもとそれを見て笑っているジェシーを放って北斗と話す

北斗

まぁでも、京本の言う通りかも

北斗

おかしいよな、手ぶらで戻ってくんのは

台本でも用意されてんのかな

北斗

…ありえる

北斗

それ、それだよ!

冗談半分で言った言葉を北斗は肯定してくる

は?

マジで言ってる?

北斗

いや、今の今までみこちゃんとタコパしてたときの感じとか

北斗

言っちゃ悪いけど…

北斗

かなり不器用だよ?あの子

まぁ、たこ焼きにきゅうり入れようとしてたぐらいだし…

大我

センスはいいと思うんだよね

ごめん、あのみこちゃんには悪いけど

どこがだよ

北斗

…あのみこちゃんの言葉が嘘だったとすると、

北斗

二人には親御さんがいない、ってことになる…のか?

ジェシー

……スパイとかしてみる?HAHAっ

(…てな感じ。)

…あ。

自分が座っているベッドにも目をやると、写真立てが目に入る

…写真は入っていない

その隣のもう一つの手作りのような写真立ても見る

(みこちゃん…と、誰だ?)

一番前で大きく写る小さい頃のみこちゃん

と、父と母というには若すぎる男女。

(冰はいねぇし)

あー、何も分かんねぇ

何が?

ぅおっ、お前急に入ってくんなよ!

いやここ僕の部屋だから

で、何がわかんないの?

扉から顔を覗かせていた冰はそう俺に聞きながら部屋に入ってくる

聞いたほうがいいか…?

まず、今日の調査結果を北斗たちに話すべきか…?

…それ、手に持ってるの何?

んっ?!

あ、あー

まずった、何で俺写真立て持ってんだよ

良い写真だなーと思って?

…それね。いい写真だよね

まさかのオウム返し…

反応見た感じあんまりいい思い出はなさそうだけど…

その写真立て、巫子が小学生んとき作ってくれたやつ。

いいっしょ?

…お前その笑顔女子に向けんなよ?

冰が俺の手の中にある写真立てに向ける視線と表情はひどく優しく、みこちゃんへの想いを表すには十分なものだった

何で。

冰様のファンが増えちゃうっ!

…それは勘弁。

詳しいことは何も分かんなかったけど、冰のこんな部分が知れたのでプラマイプラだろ。

人気者になんてなりたくありませんでした

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

13

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚