あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
瑠宇
瑠宇
瑠宇
そう向日葵のような笑顔を 向けていた彼はどこへ行ったのか.
当時より大人になった彼は 止まったままの僕を置いて どんどん遠くなっていく
あんなに沢山呼んでくれていた 彼だけのあだ名もいつからか 無くなっていて、 目が合った時にニコッと 笑いかけてくれることすら 無くなった
そんな距離を感じながらも 何も出来ず、数年経った ある日だった
ふとテレビに映ったのは どろどろな恋愛ドラマ
馬鹿みたいに女に溺れた男が どうにか振り向かそうとする はなし
は、笑 なんて鼻で笑ったが うっすらと重なる自分の姿に 顔が歪む
溺れてるというか 未練がましいというか.
でも、振り向かせようとなんか がんばってないし 頑張ったところで 振り向くはずがない
なんだか腹が立ち、 大袈裟にリモコンの 電源ボタンを押すと 一瞬にして部屋が静かになる
瑚緑
ため息がこぼれ 空気中に溶け込む
正直彼をどうしたいのか すらあまりわからない.
ただの遊び相手って感じで、 関係性はそれ以下でも 以上でもない
そんな事を意味もなく 考えているときだった, ブーッブーッ と振動しながら スマホが鳴った
手に取ればこれまた 長年の付き合いの智で 電話に出る
瑚緑
: ぉ、なにしてたん
瑚緑
この反応は暇つぶしだな なんて思いながらも 仕方なく付き合うことにした
:てか腹減ったくね?
瑚緑
相変わらず自由人な彼は 午後8時にもかかわらず そんなことを言い出す
:ぃゃぃゃ、いくべ
瑚緑
午後になれば歩くことさえ したくない自分は乗り気な 智とは真逆にトーンを落とす
だが、そんなことも 智からしたらどうでも良くて 一方的に場所を言われ 通話は切れていた
瑚緑
智
個室に案内され、 入れば先に着いていた智が そう手を振る
瑚緑
なんて、ここまで歩かされた 分も含め言ってやるが お構い無しにあみの上へ お肉をのせる
焼肉屋独特の煙ったさに 目を擦りながら自分も 席に着く
瑚緑
智
まあ、言われてみればな と笑って自分も飲み物を頼む
この時間にしてはひとが 多いのか、やっとのことで 飲み物が届き 喉に流し込む
智
お腹が満たされ始めていた 智が箸を置いて話し出す
瑚緑
ドラマにあまり興味が無いため BGMのように聞き流すが, まぢでおもろいねん と興奮気味に言われ 大人しく聞いてあげることにした
智
智
瑚緑
ドロドロ恋愛より ドロドロしてそうな展開に 思わずつっこむと 智独特の笑い声が 個室に響く
智
瑚緑
智
智
説得力のある言葉に 納得したくなくても 納得してしまい, 暑くなってきた体のを感じ グラスに口をつける
自分のもんにか.
智
智
突然彼の名前が出てきて わかりやすく、ドキッとする
瑚緑
普通を装ってそう呟く
智
その言葉に胸が 何故かキュッと締まり 胸焼けでもしたのかと 撫でる
智
瑚緑
瑠宇
彼からの突然の発言に 目をまん丸くし数秒後 動揺しながらも頷き 今に至る
瑠宇
久々に2人きりだと言うのに 次から次へと出てくるのは 瑚緑では無い他の やつの名前
せっかくお酒でも飲んで 楽しくやろうと思ってた この気持ち返せよ
瑚緑
楽しそうに話す彼を 見ていると余計に腹が立ち 嫌味も込めて適当に返事をする
瑠宇
瑚緑
瑠宇
その言葉に段々と 顔を赤らめる瑠宇
あいつもそーゆー感情 持ってんのもおかしくないわな
瑚緑
智の言葉が脳裏に ちらつき顔を歪ませる
もう隠すことも出来ない この感情が ドロドロと溢れ出し, 瑚緑は持っていた缶を 強く握る
あまりにも強く握ったせいか 缶が高い音を鳴らし潰れ それに驚いた瑠宇が 口をとざす
瑠宇
心配そうに覗いてきた 瑠宇の瞳に瑚緑が映る
そうか. 彼の視線に僕だけ映るように すればいいのか.
こんな簡単なことに なんで今まで 気づかなかったのだろう
瑠宇の揺れた瞳に映った 瑚緑は目を細めた
瑚緑
袋からプリンを取り出し テーブルにふたつ置く
瑚緑
ベッドの柱に紐で繋がれた 瑠宇がゆっくり頷く
瑚緑
瑠宇
これで僕のモノ.
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
あこ
コメント
15件
好きすぎる♡♡♡ブクマ失礼です!
あこのストーリーほんとに好きすぎて😢💗
ブクマ&フォロー失礼します!