僕は逃げた

あの日、あの時、バスケから逃げた

あそこに居たくなかったから、僕はバスケ部マネージャーをやめて転校した

ガラガラ

そう、僕は両目色が違う赤司の逆で赤と黄だ

(ｶﾞﾀｯ

ほんと、可哀想だよね、俺の隣なんて、もう慣れた、あっちでは普通みたいなものだった、赤司と同じだったから

授業が終わって、僕は図書室へ向かった

俺のことはほっといて欲しい

誰も心配しないで欲しい

さつき、逃げてごめんなさい、黒子、ごめん

外が一気に騒がしくなった

それがなんで騒がしいかわかった

なんで、あの時逃げたことを攻めないの？

攻めてよ、「なんで逃げたの？」って「私だって苦しいよ」って「なんであかりちゃんだけ！」って……攻めてよ

もう、とっくにメンタルはズタボロだよって言いたい

あれ以来、さつきは来なかった

多分、赤司たちのせいで仕事が増えたんだろう

俺の話を最後まで聞かずどこかえ行ってしまった霧野