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肩から下ろされた場所は洗面台の上。 まさかこんな場所に腰掛ける事になるとは。 それでもジョングクの方が目線が上で、ジミンより背が高いんだなと何回も思った事をまた。
グク
ジョングクに促されて両手を上げると着ていた服を勢いよく引き脱がされて下着だけになる。 その後で腰浮かしてとまた指示され、ご丁寧にズボンまで。
グク
なんて意味深な笑みを浮かべたジョングクが言った。 それから自分自身も上半身の服を脱ぎ捨てた。
ホソク
帰って来て初めて口を開いた。 少し声が掠れていた。
グク
ホソク
グク
そんな会話を続けているとジョングクも俺と同じ。 下着だけの姿に。
そして俺の脚をやや広げて身体を入れ込んでくるから、肌と肌が密着して擽ったい。
ホソク
グク
グク
まだ話しが続きそうだったのに、話してる張本人のジョングクが途中で止めた そして、一瞬何処かを見て小さな溜息を吐いて。
グク
グク
グク
ホソク
ジミンがするみたいに俺の後頭部を引き寄せてキスの猛勢をふるう。
その余りの勢いに、行き場のなかった両手は自分の身体が後ろに倒れないように洗面台を支える。 なのにジョングクのキスが俺の身体を絶えず押すから、腕が耐え切れそうになくて。
ジョングクの首に両腕を回す。 ジミンの首より太い。
それを合図かのように、ジョングクの両手が後頭部から移動して俺の下着に手をかける。 肩までずり落ちてはもう意味がない。 だから絶え間ないキスの合間に身を捩ってその下着を取ってしまおうかと、思ったのに。
グク
わざわざキスを止めてまで言う事… そう思うのに俺もやたら興奮しているからか、ジョングクのお願いに従順に従うまで。
下着を脱いでお風呂にでも入るのかと思ってたのに、そんな普通の交わりはジョングクの頭にはなかったという事だ。
ホソク
ただこんな状況で洗面台でまだキスしかしてないのに、やけに興奮してしまっていると自分の身体の反応で分かる。 今日は何処にも易々と触らないジョングクの手。
なんで?なんて貪欲な自分が頭の中を支配する。
長過ぎるキスで頭がふわふわしていた。 やっと解放された唇から入ってくる空気が冷たく感じる程、暑くて熱い。
力の入らない目とジョングクの首に回したはずの腕は、何とかジョングクの肩に乗ってる状態。
グク
名前を呼ばれてジョングクと目が合う。 2人とも息が上がっている。
グク
ホソク
息を整える時間は俺には無かった。 小さく呟いたジョングクの指が下着の端から侵入して、確かめるようになぞるから。 当然、淫らな声が洗面所に反響する。
ジョングクの肩に乗せていただけの両腕に再度力が入って、その首に巻き付く事に。
ホソク
容赦なくゆっくり上下する指の動きに合わせて、俺の身体が正直に反応して揺れる。 しがみ付いてるせいでジョングクの顔は見えないけれど
グク
耳元で微かに笑ってそう言った声が聞こえたから、愉しんでいるんだと思った それもかなり。
だから散々焦らすだけ焦らした後で弄んでいた手を抜いてしまった。 中には一度も入れず終いのまま。
それでもまた脱力した俺の身体をジョングクの片方の手はしっかりと支えていた。 身体を顔が見える位置まで離すと、至極満足そうな笑顔の顔と対面した。
ホソク
強がりの嫌味を言ったのは俺。
グク
その嫌味を簡単に受け流したのはジョングク。
それから俺をまた持ち上げて洗面台から下ろした。 足に力が入らなくてふらつきそうになる俺の手を自分の肩に掴まるように誘導してから
グク
取るなと言ってた下着を両方ともあっさりひん剥いてしまった。
そしてやっとお風呂場の扉を開けると"限界"と言った通り、シャワーを出すのとほぼ同時に唇を重ねてきた。 真昼間のお風呂場は明る過ぎるくらい、明るい。 シャワーの湯気なんかじゃ何も隠れないくらい。
ホソク
暑くて気持ち良くて熱くて激しくて、何度も意識が飛びかけた。 でも崩れ落ちそうになるその度に'まだだよ'と身体を弄られて、強制的に引き戻される。
天国と地獄を行ったり来たりしてる気分。 いや、これが地獄なわけない。 こんな快楽に満ちた地獄なんかない。
グク
ジョングクが俺を呼ぶその声がこの場所に反響して、振動と共に身体によく響く。 シャワーが出続けている中でもよく聞こえた。
本当なら今こんな事をしてる相手はジミンだったはずなのに、現実はジョングクが俺の身体で顔を歪めている。 時々目を閉じたり、眉間に皺を寄せたり、快感の瞬間を声に出して発してみたり。
ジミンもこんな風に俺以外の人を抱いていたんだろう。 その最中に今の俺みたいに俺の事を考えたりしたのだろうか。 俺の代わりに抱いたと言うのなら、一瞬くらい過って、名前を呼び間違えたりしたのだろうか。
それからその人が怒っていなくなって、1人ずつ減っていって、俺しか残らなければいいのに。
そんな事あるはずないのに。
ホソク
また涙が溢れてきて、今俺を抱く人の名前を呼んだ。
悲しみをかき消したくて。 今日あった出来事だけで良いから上書きしたくて、塗り潰したくて。
涙で滲んだ視界の先にはジョングクがいて、俺を抱き締めると荒い呼吸の合間に'うん'と。
グク
私の耳に口付けるとそう呟いた。 ジョングクのあがった息が耳にかかって、継続して止まない動きにそれが加わって、それだけで簡単にイッた。
ホソク
ジョングクが"もっと呼んで"なんて言うから、それにしっかり便乗して。 いつかのジョングクみたいに戯言のように何度も何度も名前を呼んだ。
でも"好き"という言葉は言えなかった。
ジョングクが居なかったら俺は俺を保てなかった。 ジョングクが俺につけ込んでくれなかったら、自分自身を抱いて小さく蹲って泣いて過ごしていた。 ジミンにセリーヌのバッグを投げつけて。
ジョングクは俺にとって必要不可欠。
それを分かってほしくて途切れそうな意識を手繰り寄せて、ジョングクの両頬を掴んで唇を重ねた。 自分から。 そのキスの最中、ジョングクが俺の中で果てた。