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第10話、読み終えたよ! デート当日の結莉さんのときめきがページからあふれてて、こっちまでドキドキしたわ。羽矢斗さんの靴下左右違ってたエピソード、思わず笑っちゃった。そういう人間らしい欠点あると親しみ湧くよね。 「可愛いよ」って耳元で囁くとか反則級だし、恋人繋ぎからの髪触る流れ…もう完全に沼ってるじゃん!沈丁花の香りに「懐かしい」って感じるセリフも、すごく自然でいいなと思った。 二人の距離の縮まり方が丁寧に描かれてて、読んでてすごく幸せな気分になりました🌸
娘の皐月が夜8時前に帰って来た。
皐月
結莉
皐月
結莉
皐月
結莉
皐月
結莉
皐月
結莉
皐月がダメンズに引っかかりませんように! と祈る母であった。
***
――――そして、いよいよデート当日。
早起きしてバスルームで念入りに良い匂いのするボディーソープやシャンプーで髪もお肌も磨き上げる結莉。 ついつい鼻歌が出ちゃう。
10時に結莉宅の最寄り駅のホームで待ち合わせた。隣駅から羽矢斗はやって来るので、羽矢斗が1度電車を降りる形だ。
メイクにも気合いが入る。でも厚化粧なんかにならないように、可愛らしく。 グロスをポンポンと載せ、ルビーのように煌めく唇にした。
ロングヘアーは下ろし、ペパーミントグリーンのニットのミニのワンピースにロングブーツ。上着はベージュのノーカラーコートを着た。来たる春色先取りのコーデだ。
皐月
おしゃれをしている母親を発見し尋ねる娘。
結莉
結莉
と心の中で頭を下げた。これも実は結莉なりの親心
皐月は表向き、明るい子だし、大らかな面もあるが、繊細なところを持っている。
それは……先に述べたよう、夫から結莉へのDVがある環境に育ったということが大いに影響しているかもしれない。そのことを思い度々結莉は胸がギュッとする。
おいそれと「デートなの~」とは……皐月を寂しがらせそうな気がして言えない。
皐月
結莉
皐月
家の中で一人になると結莉は、羽矢斗の香りや照れ隠しする表情などが想われ……胸の高鳴りが抑えきれなくなってきた。
***
『4号車の一番前の扉辺り』 羽矢斗との待ち合わせ場所だ。
そうして、すぐに電車へ二人で飛び乗るかもしれないし、羽矢斗を乗せて来た電車は見送り、ゆったりと次の電車に乗るかもしれない。
結莉は頼り甲斐のある羽矢斗に身を任せる。
――――9時50分。 羽矢斗の姿はまだ見当たらない。
結莉は今駅のホームから、自分の暮らす街並みを眺めている。 なんだか今日は景色が普段と違って見える。遠くにあっても木々は瑞々しく映るし、空気の透明感を感じる。陽の光が柔らかく恋に堕ちた胸を撫でる。
5分後。電車がやって来るアナウンスが流れた。
ビュン! と風が轟き、風に結莉の黒髪が靡いた。
電車が止まり、周りの人々よりもひときわ明るいオーラを放って見える羽矢斗の姿を発見した。
電車を降り、駆け寄って来る羽矢斗。
今日はスーツではない。良い感じの色合いのデニムパンツに、黒いハイネックのニットを着、上着はブラウンのMA-1ジャケット。クールだ! センスの良い赤いスニーカーを履いている。
羽矢斗
結莉
羽矢斗
結莉
羽矢斗
ホームでそうこう話しているうちに、羽矢斗を乗せて来た電車は走り去った。
羽矢斗
結莉
電車は10分以内には来る、まあまあ街の駅だ。二人はホームの乗り口付近に立って待った。
結莉
結莉から自然とこぼれた言葉。
羽矢斗
結莉
羽矢斗
羽矢斗の瞳がキラキラと輝いている。
結莉
電車がやって来た。
羽矢斗
結莉
電車は空いていた。
結莉
ナチュラルに二人は端っこの席に並んで腰かけた。 今日は、結莉の左の太腿や腕が、羽矢斗の右半身に触れている。
結莉
嬉し恥ずかし、結莉は俯きがち。
羽矢斗
静かな車内で小さめの声で名を呼ぶ羽矢斗。
結莉
つられて結莉も小声になる。
すると羽矢斗が結莉の耳元に
羽矢斗
と囁いた。
喜びと驚きで、羽矢斗の目を見た。
羽矢斗は少々モジモジし、結莉には目を合わさず即座に電車の窓に目を向けていた。
この時ばかりは羽矢斗の骨ばった大きな手を触りたい、握りたい衝動にかられたけど、結莉は勇気が出なかった。
結莉
とつぶやくのが精一杯。
到着駅までの20分間結莉は、熱でも出したかのように身体が火照った。
3つ目のいつもの駅、クリニックと羽矢斗の会社うちわ金魚の最寄り駅に到着した。
エスカレーターで改札を目指す。
羽矢斗は結莉をレディーに扱い、先にエスカレーターへ促した。めったに落ちることはなかろうが、男性が後ろに居ればもしもの時、女性を支え守ることができる。これはレディーファーストな行動だ。
改札階に着き改札を出た二人。
すると……とても自然に、羽矢斗が結莉の手を繋いで来た。
それも、互いの指と指を交差させる繋ぎ方……いわゆる、恋人繋ぎだ。
心臓がバクバクする結莉。
ギュッ! 手で幸せだと返事をするように握り返した。
歩きつつ二人は束の間見つめ合った。
やはり、羽矢斗の瞳は海のように深く麗しい。
結莉は女の顔をした。とても女の顔をした。艶っぽい気分だ。
今日は相合傘ではない。けれど、手と手で気持ちを結んでいる。
いつものクリニックへ向かう道。
羽矢斗
ほんわか丸っこい気分になり嬉しい結莉。
結莉
自分の好きなもの、お花に……好きな人が興味を持ってくれて居ることがとても嬉しい。
二人は繋がれた互いの指の感触を味わうように言葉少なだ。時々見つめ合った。
羽矢斗
結莉
羽矢斗
ドキリとした顔をして足を止める羽矢斗。結莉ももちろん立ち止まった。
結莉は、本当に求め、触って欲しいと素直に感じ口に出したのだ。
結莉
すると繋いでいないほうの手を結莉の頭の上に持ってきた羽矢斗。手櫛のようにスーッと指を結莉の髪に入れ、毛先まで滑らせた。
結莉はその間、瞳を閉じていた。
結莉
羽矢斗
結莉
と笑ってみせたが、結莉は心臓がバクバクし過ぎて胸がはち切れそう!
そしてなんと! 羽矢斗は、結莉と絡めていた指をそっとほどき、結莉の頭を自分の肩へ引き寄せたのだ。
結莉
頭の中にたくさんのチューリップが満開の結莉だ。歩きながらヘニャヘニャって倒れちゃいそう。
羽矢斗
穏やかな声で羽矢斗がそう言い、すぐに
羽矢斗
と言った。続けて
羽矢斗
と言う。
恍惚からなんとか気を取り直した結莉。
結莉
羽矢斗
結莉
羽矢斗
羽矢斗は体をかがめ沈丁花に鼻を近づけている。
羽矢斗
結莉
結莉も羽矢斗のすぐそばまで行き沈丁花の香りに鼻を近づける。
結莉
結莉がうっとりとする。
ふと横を見ると、羽矢斗が結莉の顔を見つめていた。
そのことに結莉が気づいたのを知ると羽矢斗はなんだか慌てて
羽矢斗
と言った。
二人は沈丁花に見送られながら『レストラン”ローザ・フェルグ”』へと向かった。再び手を繋ぎ……。
#シンママ
沙華やや子
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玉葱三太郎
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