最後の日は、思ったより早く来た
夢主の隣で、作業を見ていた
最初の夢主からは考えられないくらいに
腕が上がっていた。
夢主
よし、おーわり。
哀歌
...お疲れ様。
夢主
...お、つかれ。
虐められたことが起きてから、
夢主と私は気まずい雰囲気になってしまった
船をおりることを言わなければいけない
そう思ったが、言うタイミングを逃した
ずっと、言わないままで言おうと思っていたのに―――
その日の夜、私は外にいた
強い風が吹く外で、寝ようとしていた
哀歌
...明日か、、
大切なものは、全て持っている
ナースをするにあたっての本や
サッチさんからもらった手紙
唯一置いていけないものは、
マルコさんを思う気持ちだろうか
色々あったけど、とりあえず手ぶらになれた。
哀歌
もうそろそろ、、寝ようかな、
そう思っていた時、
不意に、扉が開いた。
夢主
哀歌!!
ゼーゼーと息を吐きながら
呼吸を整えていた。
私を、探しに来たんだろうか。
でも、何故だろう。
私に話すことなんて無いだろうに。
夢主
...船を、降りるって本当の事?
誰から聞いたんだろうか
それとも聞きだしたのか。
別に、どちらでもいいけれど。
哀歌
嘘だと思うなら、嘘でいいよ
そうやって言うと、ショックを受けた顔をしていた
夢主
なんで、言ってくれなかったの!!
甲高い声が、周りに響いた
私と違って、女の子らしい夢主が
なぜだか、恨めしく思えた