夕陽に向かって走れ

めぐみはとある喫茶店に来ていた

そう言って、店員は一枚の紙を差し出した。

そこにはこのゲームの３つのルールが書かれていた。

①別室で行います。 ②部屋の中に(夕陽)があるので、それを制限時間内(30分以内)に捕まえていただければ半額とします。 ③(夕陽)を捕まえた時点でゲーム終了です！！

めぐみは言い出さなかったが、地下室では肉の腐ったかのような吐き気催す匂いが立ち込めていた。

案内された部屋の中にめぐみは入った

めぐみの視線の先には(夕陽)と書かれた謎のオレンジ色の球体があり、地面から約1メートルくらいの位置を浮遊していた。

店員は何故か少しニヤッとした。

男は急に笑いはじめた

そして

ドン！！

店員は勢いよく扉を閉めた。

部屋の中にあるのはタイマーと夕陽だけだった。

そう言うと、タイマーが作動した。

めぐみは全速力で夕陽に走った。

しかし、(夕陽)はめぐみと同じ速さで遠ざかっていく。

すると扉の向こうから男の声がした。

死ぬまで、夕陽に向かって走り続けてください

めぐみの叫び声だけが部屋の中にひびき渡っていた。