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過去一の速さでいいねが沢山来た気がして驚いてます😳 読んでいただきありがとうございます!
自席に戻ってきてからも、さっきの事で仕事が全く手につかない。
どうにか助けたいけど、どう声をかけるべきなのか分からない。
涼ちゃんの方を見てみると、またスマホを見て傷付いた顔をしていた。そしてそのままトイレに走って行ってしまった。
嫌な予感がして追いかけてみた。
涼架
滉斗
涼架
想像以上に涼ちゃんはボロボロになってしまっているみたいだ。
このまま声を掛けたかったけど、今はきっと気にしてしまうだろうからそのまま静かに戻った。
その日の仕事が終わり、涼ちゃんは足早に帰ろうとしていた。
でも、俺はやっぱりこのまま帰せないと思い呼び止めることにした。
滉斗
大きな声で呼んだから涼ちゃんはビクッとしながら振り返った。
涼架
滉斗
涼架
一瞬ためらったが素直に頷いてくれてそのまま話しやすいように公園へ移動した。
会社近くの、まだペットの散歩やランニングしてる人もいる大きな公園のベンチに座った。
涼架
滉斗
滉斗
正直、聞くのが怖い。踏み込みすぎだと思われてしまうかもしれない。
それでも今を逃したら、きっと涼ちゃんは完璧に隠そうとするから気づけなくなってしまうかもしれない。
だから勇気を出して聞くことにした。
滉斗
涼架
滉斗
涼ちゃんが目を見開かせた。
これは図星だった時にする涼ちゃんの可愛い癖だ。
滉斗
滉斗
滉斗
若井が沢山言葉を選んで僕に気を使ってくれているのが伝わってきて目が揺れる。
優しくされたら、張り詰めていた糸が切れそうになってしまう。
涼架
滉斗
滉斗
そんな言葉にギュッと胸が締め付けられた。
涼架
俯いて唇を噛んでいる涼ちゃんの手を握る。
滉斗
涼架
泣いている涼ちゃんがとにかく泣き止んで欲しくて変な事を口走ってしまった。涼ちゃんはびっくりしている。
涼架
滉斗
涼架
滉斗
涼架
笑ってくれたのと頼ってくれたのが嬉しくて俺まで泣きそうになったけど、今泣いたら涼ちゃんも不安になってしまうから我慢した。
泣くのは風呂場だけって決めてるからね。
涼架
涼架
涼架
涼ちゃんの本当の気持ちがやっと聞けた。
涼ちゃんの大切な人は元貴だから、元貴と何かあったんだ。
でもそこを詳しく言わないのはきっとまだ話せるほど気持ちが追いついて無いのだろう。
優しい涼ちゃんは、相手の事ばかり考えて自分の気持ちは優先してくれない。
だからこんなにボロボロになるまで我慢してしまったんだと思う。
滉斗
涼架
滉斗
滉斗
滉斗
若井の優しさが心にじんわりと染みていく。
涼架
涙を拭いながら呟いた。
滉斗
このまま僕たちは一緒に暖かいコーヒーを飲んだりしていたらあっという間に真っ暗になってしまった。
涼架
滉斗
なんだか名残惜しい気がしてしまうほど久しぶりに楽しかった。
滉斗
涼架
滉斗
涼架
若井の隣を歩きながら、少しだけ心が軽くなった気がした。
涼架
滉斗
涼架
いつもなら急いで見るけど、今は若井と一緒に居たい。
初めて自分の意思で元貴からの通知を無視をした。