紗月
んんっ、
紗月
いや、いやだ
紗月
やめて
紗月
おねがい、やめてっ
不思議な空間
体は宙に浮いて
頭は良くまわらない
とても暗い暗い闇のような
白い白い透き通ったような
そんな感覚
何も見えない藍色の空
目を開けようとも思わない美しさ
生きているのかさえ分からない
この世界は広い
すみっこは存在しない
そんな気がする
そんな気がする、
そんな気がすっ、
???
こっちへきて
???
こっちだよ
紗月
なに、だれ
紗月
だれなのっ
紗月
頭、あたまがいたい
紗月
ものすごく
紗月
いたいわ、、、。
紗月
っは!
紗月は目を覚ました。
紗月
なに、今の
紗月
なんだったんだろう。
紗月
え、ちょっと待って
紗月
寝汗が、
布団にはさっきまで紗月が寝ていた所に汗で跡ができていた。
紗月
変なの。
お母さん
さつきー!
お母さん
遅刻するわよ!
お母さん
早く降りてらっしゃい!
紗月
はーい
リビング
お母さん
大丈夫だった??
紗月
え、なにが
お母さん
うなされてたの聞こえたわよ
お母さん
う〜う〜って
紗月
うなってたの?、私
お母さん
一階にまで聞こえてくるんだもん
お母さん
なんかあったら言いなさいね
紗月
あ、うん。
紗月
(うなされてたってことは悪夢?)
紗月
(たかが夢だよ?)
紗月
(気にしなくてもいいよね、)
まる
ク〜ン
まる
ク〜ン
お母さん
あーはいはい
お母さんはまるのお腹を撫でる
お母さん
いつ良くなるのかなぁ
紗月
さあ。
紗月
もう良くならないんじゃない
お母さん
紗月、やめて
紗月
だってまるの事興味ないし、
紗月
いってきまーす
スマホをいじりながら学校に行った
まる
クゥ〜ン
お母さん
小さい頃はよく遊んでくれたのにねぇ
お母さん
大きくなったらまる意外にも好きな事が増えて、
お母さん
だからってまるにあんな事いうのはないよね、
まる
クゥーン
お母さん
大丈夫よー
お母さん
すぐ良くなるからね!
お母さんはまるのお腹を撫でた
学校
莉子
さーつき!おっはよー
紗月
莉子おはよー
莉子
あれ、元気ないじゃん
莉子
大丈夫?
紗月
そう?元気元気!
莉子
あー、そう?
莉子
ねえ、それよりさーあ
紗月
ん?
莉子
今日の5時限目作文書くでしょ?
莉子
私題材決めてないんだよねー。
紗月
(あ、私も忘れてた)
紗月のクラスでは今日、
自分についての作文を書くことになっていた
2人とも、題材を決めてなかった。
???
っん、
紗月
(え、)
莉子
でさー、私ね自分の好きなものを書こうと思うの
紗月
あ、うん
???
ねえ
紗月
(なに!だれ)
紗月
(この声どこかで、、)
莉子
私、最近犬飼い始めたんだけど
莉子
まあ私の犬可愛くてさぁ!
???
こっちに
???
きてっ。
紗月
(なに、どこへ?)
紗月
(あなた、だれ)
莉子
莉子にも見せてあげたいなぁー!
紗月
(いたい、あたま)
紗月
(やめて、くるしい)
???
紗月、
どてっ
莉子
紗月?
莉子
紗月!紗月!
莉子
ねえ紗月ったら!