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異能力─── 色彩生成────
あれは、ある冬のことでしょうか。
私は孤児院にいたのでしょう。
朧げではありますが憶えております。
あれを、忘れるにはいくら時間を掛けても無理なことでしょう。
嗚呼失礼、自己紹介がまだでしたね。
私は「彩葉」と申します。
ここの語り手であり、最初の異能力の持ち主でございます。
以後お見知りおきを。
突然こんな話を見せられても困惑するだけでしょう。
この物語は私が異能力を手にするまでの物語になります。
それでは、行ってらっしゃいませ。
──── ─────── ─────
名を彩葉という少女がここにいた。
彩葉
少女は色を知らない。
彩葉
なぜなら普通ではないからだ。
少女は感情を知らない。
彩葉
少女は愛を知らない。
彩葉
しかしそれは、少女のせいではない。
しかし、周りのせいでもない。
全ては、この"時代"のせいだ。
"環境"のせいだ。
全て…全て……!
───────
本当に?
本当に自分は悪くない?
全ては周りだけのせいなのだろうか?
───────
……何を考えているのだ?
私は………
私……は………?
………気がつくとそこは火の海だった。
私は何が起きたのか理解出来なかった。
…………いや、したくなかったのだ。
自分があの時……手から炎を出しただなんて
……知らなかったはずの
彩葉
「色」の名前を言いながら。
そこからは憶えていない。
だが、どうやら私は「異能力」を手にしてしまったらしい。
これから私は………
彩葉
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