主
主
主
主
主
主
太陽
荒川
いつも通りのクソガキ原生林。 荒れた道を行く沼の数は言うまでもなく。
太陽
太陽
荒川
太陽
太陽の言う通り、2人でかかって倒せない敵の強さではない。
シュミタロウはともかく、太陽が戦闘中に出す火力は随一と言える。
荒川もそうだ。速さを持ちながらエネミーに大ダメージを与える彼の攻撃は、仲間からも重宝されている。
荒川
太陽
荒川
太陽
荒川
荒川は先を行く太陽の背中を追い、 道を歩き続けた。
…楽勝だと思っていたのに。
太陽
荒川
……空からの敵に 水撃属性の攻撃を食らうなんて 思いもしなかった。
太陽
荒川
太陽
太陽は荒川の手首を乱暴に掴み、 引きながら歩く。
荒川
太陽
しばらく二人の間に沈黙が流れる。
止まず鳴り続ける雨音に包まれた静寂を先に破ったのは太陽だった。
太陽
荒川
太陽
荒川
太陽
「今、なんて?」 そう聞き返せるほどの余裕は荒川にはなかった。
太陽
荒川
太陽
荒川
さて、どうするか。
荒川には受け入れることも拒絶もできない。
荒川
太陽のことを悪く思っている訳ではなかった。 むしろ、両思い。
だけど…。
荒川
太陽を受け入れ難い最大の理由に荒川は心を揺さぶられていた。
荒川
太陽
気づいた時にはそう言っていた。
太陽は突然立ち上がって雨の中を進み 1人、帰路についていった。
いつもより活気のない背中を見送り、荒川は立ち尽くした。
荒川
荒川はぽつりと声を落とす。
あそこで太陽を受け入れれば、何か変わったのだろうか。
好きな相手と共に過ごすことが叶ったのだろうか。
そんなことよりも。
荒川
恋人と隣にいることに劣等感を抱くより、辛いことなんてなかった。
……未だ雨は止まない。
頬を伝った涙の落ちる音は激しさを 増す雨音に混じり、やがて聞こえなくなった。
荒川
好きっすよ。
脆くて弱い荒川の一言も、 雨の中に消え失せていった。
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