テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
第二十九話 たった一人で戦い続ける者達12
本当にBroooockの館にやってきた 聖職者に気付いたNakamuは
いつまでも自分を浄化しに やってこない事を理解して
館から逃げ出した
Nakamu
Nakamu
悪魔の気を最大限に抑えて Nakamuは裏路地に潜んだ
あれだけ降っていた雨は止んでいて 地面が少しだけ濡れている
Nakamuが上空を見上げると 久々に青空が広がっていた
Nakamu
雨は嫌いだが
雨の音を聞くと 不思議と脳裏に物語が思い浮かんだ
それを見ていて
漠然と自分は何か物作りを したいのではないかと
ずっと考えていた
Nakamu
Nakamu
Nakamu
そんな事よりも、とNakamuは Broooockの館に気を集中させる
Nakamu
Nakamu
Nakamu
Nakamu
Nakamu
そもそも会いに行って 自分は何がしたいのだろうか
Nakamu
――わからない
でもよくわからない感情が渦巻いて 言いたいことがたくさんある気がする
Nakamu
Nakamu
だけど 会いに行かないといけない気がする
そうしなければ、何も始まらない
いつもはそこら中を飛び回って 夜を過ごすNakamuは
今日だけは大人しく裏路地に 身を潜めて翌日を待った
――とりあえず一発殴ってやろう
そうしたら気が晴れるかもしれない
何かわかるかもしれない
NakamuはBroooockの館を訪れていた
Nakamu
Nakamu
Nakamu
Nakamu
それはそれとして Broooockには会っておくべきだろう
仮にも彼らは知り合いらしいし
Broooockに悪意を向けたことにも 謝罪しておくべきだ
Nakamuは館に足を踏み入れた
Nakamu
Nakamuは館に入って いつも通りBroooockに声をかけた
床板を踏み鳴らし水晶が 置かれているテーブルまでやってきたが
Broooockは座っていなかった
すると奥からばたばたと足音が 聞こえてきた
Broooock
Broooock
Broooock
Nakamu
Nakamu
Broooock
Nakamu
Nakamu
Broooock
Nakamu
Nakamu
Broooock
Nakamu
Broooock
Broooock
そこまでおかしい事を言っただろうかと Nakamuは首を傾げた
Nakamu
Broooock
Broooock
Nakamu
Nakamu
Broooock
Broooock
Broooock
Nakamuは口を閉ざした
Broooock
Broooock
Broooockの言葉が 善意であることはわかる
しかしそれは Nakamuの望むところではない
Nakamu
Broooock
Broooock
Nakamu
NakamuはBroooockの目を見て そこに嘘はないだろうと判断した
どのようにしてBroooockが 理由を解明するつもりかはわからないが
少なくともBroooockはスマイルに 操られているわけではなさそうだ
Nakamu
Nakamu
Nakamu
Nakamu
Broooock
Nakamu
Nakamu
Broooock
Broooock
どうやらBroooockは もう打つ手がなくなったらしい
BroooockがNakamuに対して 甘い部分がある事は
出会ったときからわかっていた
なぜかBroooockはNakamuに 対して強く出れないようだ
Nakamu
だがNakamuは それを今知りたいとは思っていない
Nakamuが今したいことは ただあのスマイルを殴ってやりたい
それだけだ
Broooockの足元にいた黒猫が 首輪をちりんと鳴らしながら
奥の部屋へと向かっていった
あの猫が、奥の部屋にいる誰かを 呼びに行ったのだろう
Nakamu
Nakamu
Nakamu
すべての手の内を見せてくれよ――
Nakamuはひっそりとこの状況を 楽しんでいた
部屋の奥からこつこつと足音が響く
黒猫が音もなくそこから現れて
それに続いて青い目の男が現れた
Nakamuは彼を見つめて
目を見開いた
????
Nakamu
Nakamuは音もなく
涙を流していた――
溢れ出る涙をものともせず
Nakamuは彼を見つめる
Nakamu
Nakamu
よくわからない
何も考えられない
だけど――Nakamuは 彼を知っているような気がする
Nakamuが泣いている事に気付いた彼も 悲しそうな顔をして涙ぐんだ
????
????
Nakamu
息が詰まった
喉の奥がつっかえる
感情に飲み込まれて 押しつぶされそうになる
衝動のままNakamuは 青い目の男の方へと走り出した
彼は両腕を広げてくれた
Nakamuはそのまま彼を抱きしめると
彼もNakamuを力強く抱きしめ返した
Nakamu
Nakamu
Nakamu
????
????
????
Nakamu
わからない――
なにもわからないのに
ただ感情が溢れる
ずっとずっと会いたかった
探していたような気がする――
彼を
名前も何もわからないのに ずっと求めていた気がする
再会するには すこし遅過ぎたかもしれない
だから謝ってくれているのかもしれない
そんなこと言わないで――
涙があふれて止まらなくなる
????
Nakamu
????
Nakamu
Nakamu
思い出した――
強くて優しい
Nakamuが探し続けた たった一人だけの親友
きんとき
きんとき
きんとき
Nakamu
Nakamu
Nakamu
きんとき
ごめんごめんと謝り合って
抱き合い涙を流す二人を Broooockが見つめていた
その隣に黒猫が座る
それに気付いたBroooockは 猫の頭を撫でた
Broooock
そう呟いて、Broooockは にっこりと笑った
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!