高校の春。
まだ制服の肩に慣れない季節。
教室に差し込む光は眩しいのに、 どこか胸の奥は重たい。
俺は、成績表を見てため息をついた。
『学年一位』
それを見た誰もが、 羨望と賞賛の眼差しを向けてくる。
モブ1♂
モブ2♀
mf
笑顔を返す
けれど、心はいつも凪いでいた。
mf
褒められるたび、 何かが削られていく気がした
期待は重たい
応えるのが当たり前になってから
俺はずっと、深呼吸の仕方を忘れていた
教室の隅
俺は、誰とも目を合わせずに 膝を抱えて座っていた
白い耳と、揺れる尻尾
教室の空気がざわめくたび、 俺は怖くなった
モブ3♀
モブ4
モブ1♂
dnk
誰も知らない
俺が、どれだけこの姿で生まれてきたことに 恨んだか
誰よりも、この姿を 大嫌いなのか
そして、どれほど 「ごめんなさい」 と謝ってきたか
dnk
だけど、それでも、
この耳と尻尾は俺にとって唯一の 『自分自身』 だった
そして、三ヶ月ほどの時が経ち
俺はそろそろ限界を迎えそうだった
7月初めの放課後
俺は空き教室にいた
帰りたくなかった
家では、学校とは違う期待が待っている
俺が、どれだけいい点数を取っても 褒められることはない
でも逆に、悪い点数を取ったら きっと俺は家から追い出される
無意識に、ため息が出た
誰もいないと思っていたこの教室に、 声がした
dnk
mf
顔を上げると、窓辺に白狐さんが立っていた
光に透けた白い耳が、小さく震えていた
mf
dnk
dnk
mf
この人、何も悪くないのに、すぐ謝るんだ
mf
mf
dnk
白狐さんの動きが止まる
風が、耳を揺らす
dnk
mf
mf
mf
白狐さんは、驚いたように俺をみている
その目の奥に、何かが揺れていた
少しの間、沈黙が流れる
でも不思議と、居心地は悪くなかった
dnk
mf
dnk
mf
dnk
この日を境に、放課後の空き教室は 俺ら2人だけの場所となった
どうもこんにちは、!
なのねです、、
こんなに投稿が遅れてしまって、 申し訳ございませんでした、
これからは、できるだけ投稿頻度を あげていきたいと思っているので、!
応援よろしくお願いします🙇
それでは、
おつなのね!
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