過去編

今回は冬夜＆春夜の過去

そんじゃ

𝕃𝕖𝕥'𝕤 𝕘𝕠

私達は永遠の凍て地を管理する弧鬼族として生まれた

でも私と姉さんでは明らかに差があった

それは

体力と知能だった

私は運動が出来なかった

私は勉強が出来なかった

本当に真逆の存在だった

少女勉強中

こんな感じに毎日過ごしてた

平和そのものだった

だけどそんな平和も

ひとつの事件で

砕け散った

学校に行ったら毎日のように百合の花が置かれていた

この時から周りの視線が怖くなった

本当の自分が嫌になった

笑顔が偽物になってしまった気がした

自尊心が失われた気がした

息苦しい

怖い

死にたい

助けて

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

誕生日前日

桜夜の部屋

この時は思ってなかった

たったの一日で

一族が殺されるなんて

学校が終わって帰ったら

血まみれの親がいた

抵抗したのだろう

部屋が荒れていた

逃げている途中で

犯人に出くわした

相手は銃を持っていて

能力が開花してなかった私は

その銃で殺されかけた

でも春夜が来てくれた

そして抱えてもらって逃げた

その時にその犯人に対する

憤怒、復讐心で能力が開花した

怖かった

姉さんが撃たれて

私は姉さんを抱えて逃げるしか無かった

実の親を殺されて

一族を殺されて

自分が無力だ弱いんだ

そう思った

今の私たちを動かしているのは

一族から受け継いだ力

親から貰った愛情、思い

そして

憤怒と復讐心である