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澄香

お、お母さん。

お母さん

なに?

澄香

あっ、あのね。

お母さん

ごめん。お母さん、

お母さん

もう疲れたから、

お母さん

今度でいい?

澄香

あ、う、うん。

そういうとお母さんは

寝室へ行ってしまった。

澄香

........

また、言えなかった。

学校でいじめられてること。

澄香

はぁ。

澄香

ダメだよ。私。

澄香

泣かないって、

澄香

約束、したじゃん。

急にベランダに行きたくなった。

空は青がかっていて、暗い。

その中でもキラキラと光る

星がとても綺麗。

澄香

わぁ。

澄香

すっごく綺麗。

私はふと目を閉じ、手を組んだ。

澄香

幸せになりたい。

いや、そうじゃない。

澄香

いじめられなくなりたい。

それでもない。

澄香

お父さんに会いたい。

会えば、なにかが

変わるような気がする。

空を見上げた。

澄香

きっと、届くよね。

私はしばらくひんやりした

夜の空気を感じて、

部屋に戻って寝た。

澄香

ここは?

星がたくさんあって、

高台みたい。

周りには何も無くて、

薄く霧がかかっている。

澄香

あ、あれ?

澄香

誰かが歩いてくる。

私は身構えた。

影が少しずつ近くなってくる。

澄香

!?

澄香

お、お父さん!?

お父さん

澄香。

私は抱きしめに走った。

澄香

はぁ、はぁ。

だけど、お父さんとの距離は

ちっとも縮まらない。

澄香

どうして。

お父さん

そういう事になってるんだ。

お父さん

私もそうしたいんだが。

澄香

どうしてここにいるの?

お父さん

お父さんは澄香に

お父さん

会いに来たんだよ。

澄香

お父さん........

お父さん

空から見てたんだけどな、

お父さん

澄香は全く笑顔を見せなかった。

澄香

お父さん

泣かないっていう約束は

お父さん

なんとか守れてたけど、

お父さん

笑顔の約束は忘れちゃったのかな?

私ははっとした。

いじめられてて、

笑顔なんて、無理だった。

澄香

あ、あのね、

お父さん

言わなくていい。

澄香

えっ

お父さん

お父さんは全部知ってるからな。

そう言ってウインクをした。

澄香

ごめん、私、ダメな子。

お父さん

そんな訳ない。

澄香

もう私、どうしたら........

お父さん

そういう辛い時こそ、笑顔だ。

澄香

えっ、

お父さん

作り笑顔でもいい、

お父さん

心から笑えてなくてもいい。

澄香

でもそんなの........

お父さん

いつか、心から笑えるさ。

お父さん

その日を信じて、

お父さん

笑顔で思い出せ。

お父さん

頑張れ。

「頑張れ」「笑って」

そんな言葉、軽々しい。

偽善だと思ってた。

こんなに心に響くんだ。

お父さん

これで良さそうだな。

澄香

もしかして........

お父さん

そろそろ俺は行くよ。

澄香

やだ!

お父さん

おっと。

お父さん

その前に、もう1回

お父さん

約束しようか。

澄香

うん。

お父さん

泣かない!

澄香

泣かない

お父さん

笑う!

澄香

笑う(ニッ)

お父さん

精一杯生きる!

澄香

精一杯生きる!

お父さん

澄んだ心で、

お父さん

笑って、

お父さん

生きるんだぞ........

そういうと、お父さんは

光となって消えた。

澄香

お父さん!

あ、あれ?

眠い........

ちゅ、ちゅん

澄香

んん

目覚めると、普通に家で、

アラームが鳴る前だった。

澄香

わぁ。

澄香

時間ができるってことは........

私は急いでリビングに行った。

澄香

お母さん!

お母さん

早起きだね。おはよう。

澄香

あのね、お母さん。

澄香

話したいことがあるの。

お母さん

........うん。

今では私は幸せだ。

私の幸せは、いつも

心から笑顔でいられる事だ。

星がない空を見上げる。

星が願いを叶えてくれた。

ありがとう。

❦ℯꫛᎴ❧

ここまで読んでくださり、

ありがとうございました。

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