結衣
ねぇあの都市伝説知ってる?
沙羅
あの都市伝説?
結衣
そう、旧国道沿いの廃墟の話
沙羅
なにそれ?
勇斗
沙羅知らなかったのか
結衣
去年転校してきたばっかりだもんね
沙羅
それってどんな話なの?
勇斗
んー簡単に言えば
勇斗
そこで興味本位に肝試しする奴らがよく居るんだよ。
勇斗
そいつらは全員行方不明になる
沙羅
え、行方不明?
勇斗
そう、誰も帰って来ないらしい。
沙羅
なにそれ、怖い…
結衣
面白そうじゃない?
沙羅
どこが!
勇斗
まさかお前。
結衣
ねぇ行こうよみんなで!
勇斗
はぁ!?
沙羅
ちょっ、私はやだよ!
涼太
なになに、あの都市伝説の証明か?
祐輔
お前らガチで行くの?
結衣
本当に帰って来れなくなるのか試してみようよ
沙羅
えぇ…私怖いの無理なんだって!
結衣
大丈夫だってみんないるから!
勇斗
待てよ結衣、
勇斗
なんで俺ら強制的に行くことになってんだよ!
沙羅
そうだよ結衣!
絶対行きたくない!
絶対行きたくない!
涼太
なるほどな、面白そうじゃん
勇斗
お前も結衣に乗るのかよ!
祐輔
俺も乗る〜♪
沙羅
みんな怖くないの?
涼太
なんか、こういうの楽しくなっちゃうタイプなんだよね俺。
結衣
決まりね!
結衣
じゃあ今週の金曜日、
結衣
学校帰りそのまま行こ!
勇斗
マジかよ
沙羅
やだ!
絶対行きたくない!
絶対行きたくない!
祐輔
いーじゃん!お前1人じゃねーから
結衣
そうよ!私たちが居るんだから大丈夫よ
沙羅は半泣きだった。
勇斗
俺もパス
勇斗
その日親が飲み会で遅いから弟の面倒見なきゃなんだ
結衣
沙羅を見放すの?
勇斗
しょうがねーだろ!弟の方が大事だからな
結衣
ちぇっ
その日から、何故か私は何かに取り憑かれるようにおかしくなっていった。