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アオハル

3 - アオハル«3»~茉莉視点~

♥

3

2019年07月05日

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小林 茉莉

(私、小林茉莉は)

小林 茉莉

(陸君に片思い中)

小林 茉莉

(日々悩んでいる)

小林 茉莉

(陸君から恋愛相談を受けながら)

佐野 陽葵

ねえ聞いて!

小林 茉莉

翔太君のこと?

佐野 陽葵

そう!

佐野 陽葵

あのね、私今日喋りかけたら

佐野 陽葵

すごく笑顔でー!

小林 茉莉

あー、はいはい

小林 茉莉

(よく耐えていると思う)

小林 茉莉

(こうして毎日陽葵の恋愛模様聞いて)

小林 茉莉

(好きな人から友達が好きだと相談され)

小林 茉莉

はあぁ、、

前野 陸

小林、ちょっといい?

前野 陸

二人で話したい

佐野 陽葵

きゃーっ!!それって

前野 陸

うるさい!

前野 陸

今いい?

小林 茉莉

うん。

小林 茉莉

行ってくるね

佐野 陽葵

……うん

前野 陸

俺、紬好きで

小林 茉莉

うん、

小林 茉莉

(どうしたんだろ)

前野 陸

でも

前野 陸

幼なじみの仲良しってカンケーから

前野 陸

俺だけ変わっちまったのかって思うと

前野 陸

怖くなる

小林 茉莉

陸君…

前野 陸

俺はどうしたら……

小林 茉莉

(何それ、私へのイヤミにさえ聞こえてくる)

小林 茉莉

(だって紬は陸君が好きなのに)

小林 茉莉

(でも私の恋なんかより)

小林 茉莉

(2人をくっつけなきゃ)

小林 茉莉

(それが私の目標だから)

小林 茉莉

思い切ってさ、告ってみたら?

小林 茉莉

(成功するよ。)

前野 陸

それが怖いんだよ

前野 陸

きっと紬は俺の事幼なじみ程度でしか……

小林 茉莉

違う!

小林 茉莉

(ヤバっツイ、、)

前野 陸

どう、、したの?

小林 茉莉

えっとね、、紬は、陸君のこと幼なじみだって思ってるかもしんないけど

小林 茉莉

でも、、気持ち、伝えたらいいと思う。

小林 茉莉

そうした段階で

小林 茉莉

スタートできるはずだから

前野 陸

小林……

小林 茉莉

私、

小林 茉莉

応援してるから!

前野 陸

小林……?

前野 陸

なんで泣いてんだよ

小林 茉莉

え?

小林 茉莉

(生暖かい肌を冷たい空気が触る)

小林 茉莉

泣いてる…?

小林 茉莉

なんで

前野 陸

ゴメンッ!

前野 陸

俺、なんかやらかしたんだよな

小林 茉莉

違う、私

小林 茉莉

なんで泣いてんだろ

キーンコーン……

ザザっ、、皆さん、今日も一日お疲れ様でした、 部活動のない人は下校しましょう。

小林 茉莉

(今日は陸君と喋ってからおかしい。)

小林 茉莉

(もう1日が終わった……)

小林 茉莉

(帰ろ、)

前野 陸

小林!

小林 茉莉

……バイバイ、陸君

小林 茉莉

はあぁ、

小林 茉莉

(陸君に声かけられて焦ったから忘れ物しちゃった)

小林 茉莉

(間に合って良かった、)

小林 茉莉

(…………誰かいる、、?)

小林 茉莉

(耳をすませた)

前野 陸

いらないのかな

加藤 紬

え?

前野 陸

俺がいなくても大丈夫なのかな

小林 茉莉

(紬と陸君…)

加藤 紬

そんなことない!

加藤 紬

私は陸に守られたい

加藤 紬

陸じゃないと嫌!

加藤 紬

私は陸が

小林 茉莉

(あぁ、終わった)

小林 茉莉

(そう思った瞬間、目眩がした、、そして)

カタンッ

小林 茉莉

(ヤバっ掃除用のバケツに足が当たった、逃げなきゃ)

前野 陸

なんの音?

加藤 紬

廊下?

小林 茉莉

(私はにげた。)

小林 茉莉

(そんな謎めく2人と数学の問題集を置き去りにして。)

次の日

加藤 紬

おはよー

佐野 陽葵

おはよぉ!

小林 茉莉

(何も耳に入らない)

佐野 陽葵

り、、まり?

小林 茉莉

あっごめん、

小林 茉莉

(なんの話しだっけ)

佐野 陽葵

そーだよね?

小林 茉莉

う、うん。

加藤 紬

うそー、、

前野 陸

紬、今いい?

小林 茉莉

(やっぱり)

小林 茉莉

(気が重いよぉ……)

和田 翔太

小林さん

小林 茉莉

和田君!?

和田 翔太

気持ち、伝えないの

佐野 陽葵

な、なになに??

小林 茉莉

……

小林 茉莉

(私、なんのためにここにいるんだっけ)

小林 茉莉

(私は、、陸君が!)

女子

陽葵〜

佐野 陽葵

はーい、

佐野 陽葵

ちょっと行ってくるね

小林 茉莉

…………和田君!

小林 茉莉

私、大事なこと忘れてる気がしてた

小林 茉莉

ありがと、

和田 翔太

俺も陸に言いたいことあるから

小林 茉莉

なんとなく、分かるよ

小林 茉莉

先に行ってて

小林 茉莉

私、まだ心の準備が

和田 翔太

じゃ、お言葉どーりに

和田 翔太

お先ね

小林 茉莉

うん。

その後

小林 茉莉

(いた、陸君)

小林 茉莉

(……和田君、上手くいったんだ)

小林 茉莉

(よかった)

和田 翔太

じゃ、俺先戻ってるから

前野 陸

俺ももう戻…

和田 翔太

ここで!

和田 翔太

待ってろ

前野 陸

意味わかんねーし

和田 翔太

いーから、な?

タッタッ

小林 茉莉

……、

和田 翔太

バトンタッチね

和田 翔太

頑張って

小林 茉莉

(そう言って和田君は私の肩を軽く押した)

前野 陸

小林……

小林 茉莉

(もう、遠慮しない)

前野 陸

ありがとう、小林のおかげで俺……

小林 茉莉

違うの、

小林 茉莉

アドバイスしてたのは紬のため……

小林 茉莉

だと思ってた

小林 茉莉

でも違った……

前野 陸

小林?

小林 茉莉

陸君と喋りたかったからなんだ、

小林 茉莉

自分の気持ちにもきずかないなんてね。

小林 茉莉

私、

小林 茉莉

陸君がずっと好きだった

小林 茉莉

陸君と喋りたかっただけだったんだね……

小林 茉莉

(何かが吹っ切れた気がした)

小林 茉莉

(私の目からどんどん涙が出ては頬を滑る)

前野 陸

ゴメン、俺、全然気が付かなくて

小林 茉莉

(謝って欲しいんじゃない私が陸君に言いたいのは……)

小林 茉莉

ありがとう!

小林 茉莉

私の好きな人でいてくれて。

小林 茉莉

私はこの話だって和田くんが応援してくれたからできる

小林 茉莉

そんな弱虫だけど

小林 茉莉

陸君を好きになってよかったって思う。

小林 茉莉

応援してる!

前野 陸

小林……

前野 陸

俺も小林が好きだよ、

前野 陸

優しい友達として。

前野 陸

ありがとう

小林 茉莉

(私は家に帰って沢山泣いた)

小林 茉莉

(でもそれは悲しい涙じゃなくて)

小林 茉莉

(感謝の涙、だった。)

アオハル ~気持ちの色~ END

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