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司とえむを結ばせたい幼馴染

第5話 - 【5】ピンチとチャンス

304

2022年03月07日

#プロセカ

#司えむ

#わんだしょ

ゆー

ショーの片付けも終わり、暗くなってきたのでみんなで帰ることになった。

司

今日のショーもみんな喜んでくれて良かったな！

えむ

うん！とってもわんだほーい！なショーだったね！

寧々

2人、すっかりショーの話に夢中…

類

ふふ、そっとしておこうじゃないか。

えむ

あ、もうすぐあたしの家の近くだー。

司

俺の家も近くだな。

寧々(…へぇ) 類(なるほどねぇ)

寧々

司、えむひとりじゃ危ないから着いていってやって。

司

な、お、俺がか！？

類

どうせ、僕達の家はもう少し先だしねぇ。

寧々

わたし達が遠回りするより司がえむと一緒にいる方が良くない？

司

た、確かにそうだが…

司

えむはどうだ？

えむ

ふぇ！？う、うーん…

えむ

類くんと寧々ちゃんに遠回りさせたくないなぁ…なんて。

司

(…！？)

司

仕方ない。俺が送ろう。

えむ

…！うん！

類

それじゃ、お二人さん。

寧々

わたし達はここで。

2人はそれぞれに小声で話しかけた。

寧々

【えむ、ファイト。】

類

【司くん、お土産話楽しみにしているよ。】

一言言うと、2人は歩いて行ってしまった。

司

(類のバカ…！！)

えむ

(寧々ちゃん、やめてよー！)

司

そ、それじゃあ、行こうか。

えむ

う、うん！

2人は少し気まずい雰囲気を出しながら横並びで歩いた。

ｰ神山通りｰ

寧々

えむと司、大丈夫かな？

類

ふふ、心配しなくても大丈夫さ。

寧々

…でも。

類

司くんは意気地無しだからねぇ。

類

こうでもしないと動かないのさ。

寧々

…それもそっか。

寧々

わたし達が頑張らないとね。

類

あぁ。

類

寧々、前見て歩かないと危ないよ。

寧々

大丈夫、だいじょu…

寧々は前にいる人にぶつかって転けそうになった。

寧々

わっ！？

類

…っ！？

類が間一髪で寧々の手を掴んだ。

類

あっ…ぶないね。

寧々

…う、うん。ごめんね、類。

類

寧々、怪我は無いかい？

寧々

うん、わたしは大丈夫。類は？

類

僕もなんともないさ。

類

(…っ！？)

手首を動かすとヒリヒリと痛みを感じる。

手首を見てみると赤くなっている。

類

(寧々には内緒にしておかないとね。)

類

それじゃ、行こうか。

寧々

うん。

類は寧々に手首を見せないようにしてまた歩いた。

えむ

…

司

…

えむ(また気まずいよー！) 司(気まずいな…！！)

司

(うーん、話題話題…)

司

(…)

司

(そうだ、聞くんだ。)

司

(類に背中を押してもらったんだろ！聞かないといけないよな！)

司

えむ。

えむ

な、なに！？司くんっ！

司

えむは、

司

好きなやつとか居ないのか？

えむ

…。

えむ

ふぇっ！？

えむ

好きな人って恋愛的な意味っ！？

司

あ、あぁ。

司

居るか居ないのか聞きたいんだ。

えむ

え、えっと…

えむ

居るよ…？

司

そ、そうなのか。

司

(誰だろう…)

えむ

そういう司くんは居るの？

えむ

…好きな人…。

司

居るぞ。

えむ

へ、へぇ、そうなんだ…！

えむ

(誰かな…？)

司

好きなやつってどんな性格のやつなんだ？

えむ

え、えっと…

えむ

どんなことにも一生懸命で、ちゃんと問題に目を向けてくれて、仲間のことを1番に思ってくれる…人かな。

えむ

つ、司くんは…？

司

お、俺はだな…

司

いつも笑顔で、みんなのムードメーカーで、仲間の悩みに一生懸命寄り添ってくれる…やつだ。

司(一体、誰なんだろうか…？) えむ(誰なんだろうー…？)

司

(類…のわけないしな。)

えむ

(神山高校の人かな…？学校違うからわかんないや。)

司(類に相談してみよう。) えむ(寧々ちゃんに言ってみよー！)

しばらく歩いて司の家の前に着いた。

司

お、もうすぐ俺の家だな。

司

あ、

司

えむの家はもうちょい先だったよな？

えむ

うん。

司

家まで送るぞ。

えむ

えぇっ！？悪いよ！司くん、帰っていいのに！

司

そ、そうか…？

えむ

類くんと寧々ちゃんにも言ったけど、遠回りさせる訳には行かないもん！

えむ

だから大丈夫！

司

そ、そうか…。

司

それじゃあな！えむ！

えむ

うん！

えむは歩きながら司が見えなくなるまで手を振ってくれた。

司

(大丈夫だろうか…)

司

えむが遠慮せずにと言ったんだもんな…

司

言葉に甘えて帰ろうか。

司が帰ろうと踵を返した時、

｢やめてください！｣

聞き覚えのある声がした。

司

(…！？)

司

(えむ！？)

それはさっきまで一緒に居たえむの声だった。

司は全速力で声の聞こえる方に走った。

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