困った。ついに卒業式まできてしまった。私というのはなんでここまで来て行動を起こせないんだろう。
琴音
同じ大学に通う友達もいるし、小学校より中学校より、もっと集まりやすいだろうからそこまで寂しくはない。遊びに行こうと誘えば大体の女子は遊んでくれると思う。
だけど、大学に行けば別れは少なくとも出会いが多い。友達はいくらいてもいいけど恋愛感情を抱いてもいいのは一人だ。いくらいてもいいわけがない。
だから多くの人の出会う前に告白しようと私は思った。でも、勇気が出なかった。
数時間前
麗奈
大和
琴音
今日の朝、何となく早く目が覚めて、教室へ入ろうとした時にこの二人の姿が見えて思わず廊下の壁に隠れてしまった。うるさいくらい心臓が鳴った。
麗奈
大和
麗奈
大和
琴音
私は大和答えを聞くより前に、教室からそろそろと離れて一目散にトイレに駆け込んだ。
琴音
麗奈だった。私のクラスでかわいい子って言ったら絶対名前が出てくる麗奈だ。
実際文化祭のミスコンで準グランプリをとってた。麗奈とはすごく仲が悪いわけでもいいわけでもなかったから、全然知らなかった。
琴音
きっと麗奈と仲が良い、莉央や香奈、紫穂は麗奈の気持ち知っていたんだろうな…。だってここの人達は、私が大和のこと好きって知らないし…。
そんなんだから卒業式もどこか上の空で、麗奈の方が一度も見られなかった。私の仲良しの舞と爽香と話はしたけど、今朝の光景のことは言えなかった。
舞
爽香
琴音
こんな宣言しちゃった手前、麗奈が大和に告白した光景があるからしたくないとか言えなかった。告白するかどうかすごく悩んでるなんて今更感がすごい。
舞
爽香
琴音
本当は舞に言われる前に気づいてた。校門前に大和がいることが。でも、もしも隣に麗奈がいたら心が打ち砕かれそうで、大和を見るのが怖かった。
琴音
大和
恐る恐る大和を見ると一人だった。誰もいなかった。
琴音
大和
琴音
大和
やめて…聞きたくない!
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
孝治の告白事情とか正直に言うとどうでも良いけど、大和は別だ。そんな勝負してたなんてくだらないにも程がある。
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
ははっと大和が笑った。
琴音
大和
琴音
大和
琴音
だって高一の時からずっと大和のことしか見てない。誰に告白されても大和のことしか考えられなかった。
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
いたたまれなくなって去ろうとした私の腕を大和が掴む。
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
大和が念を押して手を離したけど、私は大和の方が見れなかった。
大和
琴音
大和
琴音
あんなことを言いつつも私の心臓は爆発寸前だった。でも今だと思って言ったら単語だけになってしまった。
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
大和
琴音
爽香
舞
琴音
大和
爽香
舞
大和
爽香
舞
大和
しぶしぶ了承した大和が孝治と永太を呼びに行くのを見ながら私は言った。
琴音
舞
爽香
琴音
琴音
爽香
舞
琴音
私たちは3人で笑い合った。
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