青
前まではなんでも我慢出来たよ
青
体を弄ばれるのも…
青
殴られたり刺されたり…
青
人を殺すのも………!
青
前までは我慢出来たんだよ…
青
だって兄さんがいたから…
赤
紫はその事知ってるの?
青
知らないと思うよ
青
けど勘ずいてるかもしれない
赤
そっか…
青
……
青
偽物の兄さんが死んだ時
青
偽物だと知らなかった時
青
何も思わなかった
青
感じなかった
青
怖くなかった
青
なんで……?
青
兄さんが死んだのに
青
何も思わなかったんだよ?
青
兄さんに会いたい
青
今も兄さんの事大切に出来るかな?
青
大事に思えるかな?
青
大切に思えるかな?
青
それが出来なかったら怖い
青
とてつもなく怖い…
青
兄さんを欲していない僕が怖い……
赤
ねぇ
赤
それってさ
赤
生きる意味が欲しいだけだよね?
青
は?
赤
確かお前家から出して貰えてなかったんだろ?
赤
なら1番近くにいて自分を大切にしてくれる
赤
だから
赤
紫の事を好きと勘違いしてるんだろ?
青
何言ってんの?
青
僕が兄さんを好きじゃない?
青
大切じゃないって事?
青
何言ってんだよ?
青
僕は兄さんを大切に思ってきた
青
大事だと思ってきた
青
それが勘違い?
青
ふざけるな!!
赤
……
赤
怒鳴るなよ
赤
勘違いしてるのに理解出来る訳ないんだし
青
勘違いじゃねぇよ!!
青
あの気持ちは本物!
青
偽りなんかじゃねぇ!!!
赤
だから聞けよ!
赤
俺の話を!
青
っ……
赤
お前は世界が狭い
赤
たった一つの家がお前の世界だった
赤
その中で1番い心地がいいのが紫
赤
だろ?
青
……
青
兄さんと一緒に居るのは落ち着く
赤
だろ?
赤
誰に聞いてもクズな奴が周りにいて
赤
そして
赤
俺らから見ても紫は良い奴だ
赤
クズな奴らの近くに居たら
赤
良い奴のとこを好きになるのは当たり前
赤
しかも
赤
娯楽を貰った事ねぇだろ?
青
……
赤
……
赤
自分が安らげる時
赤
落ち着くや楽しいことを
赤
娯楽
赤
俺らはそう言ってる
赤
ずっと紫の事を見て
赤
それを安らぎと勘違いしてるんだよ
赤
確かにそれは安らぎだ
赤
だがそれは生きる意味にするのはどうかと思うぞ
赤
お前はもっと世界を広く見ろ!
青
……
青
確かに俺は兄さんが生きる意味だよ
青
あの気持ち悪い奴らと居る中
青
兄さんはとてつもなくいい部類
青
お前らの中でもいい部類なんだろ?
青
それで俺が兄さんを欲す
青
だからなんだ?
赤
え
青
兄さんを生きる意味にして何が悪い
青
兄さんを大切に思ってきた事は悪いのか?
青
何かおかしいのか?
青
最近はお前らに外に連れ出された
青
お前の言う広い世界を見た
青
だけど何一つだって兄さんを超えない
青
兄さんが一番なんだよ
青
俺は兄さん愛してる
青
だけど死んだ時何も感じなかったのが怖い
青
愛してる人が死んだのに何も思わないのが怖い
赤
……
青
お前は知らないだろ
青
愛する人と離れる気持ちが
青
生きてるか分からない時の苦しみが
青
お前なんかに分からないだろ!?
赤
知ってるよ!
赤
そんなの痛いほど味わったよ…
赤
辛くてたまらなかったよ…
赤
ずっと俺だけが守られてたよ……
赤
一緒に抗おうとしたのに
赤
一緒にいてくれなかった…
赤
でもっ!
赤
自分が出来る事を尽くした
赤
自分が出来ないかもしれない事もした
赤
それを乗り越えて愛してる人に会えた
赤
お前は何だ?
赤
紫しか見てない
赤
いや
赤
世界を見ようとしない
青
兄さんが無事だと思えないと安心できない
青
安心できないとちゃんと世界見れないよ
赤
橙は無機質で作られた
青
その根拠は?
赤
解剖してたんだよ
赤
解剖したのは隠されてたやつね
赤
胸を貫いてあった
青
そんな事いつの間に…
赤
話を戻すけど!
赤
そんな凄腕の人が助けてくれるらしい
赤
これほど安心出来ることはないだろ?
青
……
赤
それに
赤
優しい人だっているんだから
青
心配なんだよ…
青
世界を見たから
青
兄さんが追われてから
青
探しながら見てきたよ
青
思った事が
青
クソだった
青
自分の事しか考えてない奴ばっか
青
兄さんが死にかけているのに
青
死んでいるかもしれないのに
青
平和って言ったり
青
俺を犯そうとしたり!
青
そんな世界を見る?
青
ふざけるな!
赤
……
赤
じゃあ俺達もクソに見えんの?
青
え……
赤
その世界の中にいる俺たちはクソなのか?
赤
それに
赤
その世界にいる紫はクソなの?
青
違うよ
青
兄さんはクソじゃない……
赤
青ってさ
赤
家の奴らがクソでストレス溜めて
赤
だからあまり知らない世界に八つ当たりしてんじゃないの?
青
っ……
赤
青
赤
今は素直にさらけ出しても何もからも責められないよ
青
っ〜〜〜!!!
青は泣き叫ぶ
赤に言い負かされたのが悔しかったのか
それとも…