彩葉
私、蒼井彩葉なんかに恋愛なんて出来ないって思ってた。
彩葉
私は、生まれつき足が不自由で、車椅子でしか、生活できない。
彩葉
そんな私とは正反対の、かっこ良くて明るい、クラスメイトの蓮くんに密かに憧れを抱いていた。
女子達
キャー!!
蓮くんよ!
蓮くんよ!
蓮
おはよう、みんな✨
女子達
今日もかっこいい、、
好きな子とかいないのかな?
好きな子とかいないのかな?
私は、声さえかけることができない… そんなある日だった
彩葉
ガッシャーン!!
彩葉
あっ、やばい
筆箱落としちゃった!
筆箱落としちゃった!
彩葉
ん、んーー
届かないーー
届かないーー
落としたのって、これだけ?
彩葉
えっ?
彩葉
う、うん、ありがとう
顔を上げると、そこには蓮くんが。
蓮
それなら良かった。
そうだ、これ移動場所まで持っていくよ!
そうだ、これ移動場所まで持っていくよ!
彩葉
え、でも…
蓮
いいって、気にすんな!
彩葉
ありがとう
女子達
ねえ、何あれ…?
女子達
彩葉のくせに。
女子達
あんなんで気を引こうとしてる訳?
女子達
許せない
女子達
ねえさっきの!
彩葉
え?
女子達
どういうことか、説明してくれない?
彩葉
えっと、、
何の事?
何の事?
女子達
とぼけないで!
女子達
姑息な手で、蓮くんの気を引こうなんて考えてるくせに!
彩葉
姑息?
彩葉
あ、あれは、蓮くんが
拾ってくれただけで、、
拾ってくれただけで、、
女子達
優しい蓮くんを利用するとか、、許さない!
バッシャーン
彩葉
えっ何?冷たい、、
女子達
あんたには、蓮くんよりもトイレの水の方がお似合いよ!
彩葉
ひどい、、私そんなつもりじゃなかったのに、
女子達
次からはこんなもんじゃ済まないから!
女子達
じゃーね!
女子達は去った
彩葉
どうしよう、、
制服もビチョビチョだし、車椅子、電動だから壊れてないといいけど、、
制服もビチョビチョだし、車椅子、電動だから壊れてないといいけど、、
蓮
蒼井?
彩葉
えっ
彩葉
蓮くん?
彩葉
な、なんでもない!
彩葉
こっち来ちゃダメだよ!!
蓮
でも、蒼井すごく濡れちゃってる…
蓮
寒いよね?
そうだ!
そうだ!
バサッ!
蓮
これでちょっとはマシかな?
蓮くんは、自分のブレザーを私に 掛けてくれた
彩葉
でも、これじゃあ蓮くんが冷えちゃう
蓮
俺は大丈夫だから。
蓮
家まで送るよ。
蓮
家どっち?
彩葉
2丁目…
蓮
じゃあ近いよ!大丈夫!
彩葉
なんか、ごめんね色々…
蓮
こういう時は、ありがとうでいいんだよ!
彩葉
ありがとう!
帰り道
蓮
でも、どうしてあんな事に?
彩葉
いや、それは…
蓮
お願い、隠さないで
蓮
言えるんなら言って欲しい
彩葉
いいの?じゃあ、、
私はされた事を正直に話した
蓮
なんだよ、それ。酷いなあ
彩葉
安易に蓮くんを頼っちゃった私が悪いの。
蓮
蒼井は悪くないよ。
俺のせいだ、、
俺のせいだ、、
彩葉
でも、
蓮
いっそ、それなら、、
彩葉
えっ?
蓮
俺と付き合ってください。
蓮
君の優しいとこ、いつも見ていたんだ
彩葉
ちょっと待って、訳わかんないよ、、
蓮
これからは俺が守りたい
彩葉
ほんとに、、?
蓮
うん。
翌朝
女子達
ちょっと!
女子達
なんで蓮くんとあの女が一緒に歩いているのよ!
女子達
女子達
ちょっと!どういうことなの?彩葉!
彩葉
どういう事って、
蓮
付き合ってるんだ、俺たち
蓮
だから邪魔しないで欲しいんだけどなあ
蓮
俺は、心の綺麗な女の子が好きだよ。
女子達
べ、べつに邪魔するとかそんなんじゃ…
女子達
ご、ごめんね彩葉!







