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小さな不安と小さな幸せ

第2話 - 恐怖と優しい人

2023年03月24日

#一次創作

#創作

#百合

雑食紳士。（低浮上）

アミ

行ってきます！

アミは、早めに学校に行った。 ❗ここで注意書き❗ ⚠軽い暴力表現があります。 ⚠軽い虐め表現があります。 ⚠とても軽い百合表現があります。これらが苦手な方は、ここで見ないことをオススメします。

アミ

…わっ！太陽眩しっ！

アミ

これだから嫌なんだよね……それにもう私、

ミカ

あみみ〜〜〜ん！！！！

アミ

！

アミ

ミカ…ちゃん

ミカ

やほやほ！今から学校行くの？

アミ

…うん

ミカ

一緒に行こ！

アミ

ぁ…うん！分かった。

ミカが嬉しそうにアミと手を繋いだ。

アミ

？！え、と

ミカ

？どした…あ゛！ごめん！急に触るの駄目だったよね…。マジごめん…。

アミ

いいよ、別に。私もこんなんでごめんねw

ミカ

全っ然！今のは完全にウチが悪かった！スンマセン！

ミカがその場で全力土下座をしているのを見てアミは、

複雑な感情になった。

アミ

ねぇ、ミカちゃん。

ミカ

なあに？

アミ

私さ、今日日直何だけどね。何すればいいか分からないんだよ〜。

ミカ

？手伝ってほしいの？

ミカ

もしそうなら、喜んで手伝うよ！！

アミ

ちがうちがう！ナオト君に聞く為に、どうすればいいかなぁってさw

アミがそう言った瞬間、ミカが歩みを止めた。

アミ

ミカちゃん…？

ミカ

あっ！ごめんごめん…びっくりしちゃってさ〜。あみみんが男子に頼るなんて珍しいなって思って。

ミカ

そ〜だな〜…。ウチが言ってあげてもいいけど、それじゃあみみんの為にならないし…。

ミカ

お！そうだ！

アミ

なになに？

ミカ

普通に頼めば？

アミ

ん？え？

ミカ

いや良く考えて、あみみん。何すればいいかを、聞くだけなんだよ？

アミ

ﾊｧｯ!

ミカ

何その声w

アミ

えへへw

ミカ

…言いにくいんだったらさ、ウチが後ろにいてあげる。だから、頑張ってみな！

アミ

…そだね！頑張る！

ミカ

もうすぐ着くね！

アミ

ねぇ、ミカちゃん。スカート丈大丈夫？生活指導の先生に校門で止められたりしないよね？

ミカ

ギリ大丈夫！…だと信じたい！

アミ

なにそれ〜w

ナオト

なぁ井上。

アミ

何？ナオトくん。

ナオト

俺さ、日直やるのめんどくせぇから一人でやってくんね？

アミ

え？

ミカ

こら！ナオト！日直の仕事はちゃんとやれ！

様子を見ていたミカが、ナオトに言う。

ナオト

うわ！見てたのかよ…。じゃあやるかぁ。

アミがミカの方を見ると、ミカがウィンクをした。

アミ

（結局助けてもらっちゃったなぁ）

放課後

ナオト

なぁ、井上！ちょっと空き教室来てくれよ。

アミ

え？分かった…。

アミ

何？

ナオト

いやさ〜、俺金無くてさ～。お前優しいし、貸してくんね？

アミ

え？やだよ。私もあんまりお金持ってないの。

ナオト

って言いながら持ってんだろ？ほら、早く渡せよ。

アミ

本当に持ってないの！これ以上はやめてよ！先生に言い付けられたく無かったら、それ以上私に近づかないで！

ナオト

あ？うるせぇな。…お前、前の学校の出来事バラされたく無かったら、早く金渡せよ。

アミ

！…な、なんで知って…。ナオトくん変だよ…。前まで優しかったでしょ！

ナオト

はw？あんなの演技に決まってんだろ。言っとくけど、クラスの大半、お前の事嫌いだぞ。

アミ

え？な、なんで、私、今度こそ…

ナオト

お前がリオとかナツとか…更にはミカに近づいてるからだろ。いいから金出せよ！

ナオトがアミの顔を軽く殴った。バレたくないと思ったのか、アザが出来ない程度の弱さで。

アミ

い゛！…や、やめてよ！

ナオト

お前が金出せねぇからこうなるんだよ。

ナオト

次は、

その時、ガラガラと空き教室のドアが開く。ナオトはカツアゲが初めてだったようで、鍵を締め忘れていたようだ。

ミカ

…何してんの…？

壁にもたれ、腕を組み、ナオトを睨めつけ、冷たい声でミカが言った。

ナオト

ミカ？！これは…その！

ミカ

言い訳なんか求めてない。なんでこうなったのか、私は“経緯”を知りたいんだよ。さ、それを今から全力で説明しろ。一個でも嘘吐いたら、警察に通報するからな。

彼女はそう言った。淡々と、しかし言葉の節々から怒りを感じさせた。

アミ

み、ミカちゃ…

ミカ

心配しないで、あみみん。コイツが嘘を吐こうが吐かまいが、あみみんの顔を殴ったと言う罪に相応するような罰を受けさせるから。

アミ

そ、そこまではいいよ！だからお願いやめてよ…。

ミカ

…分かった。でもこれだけはやらせて。

ミカはナオトの方ヘ近付くと、思いっ切り腹パンした。

ナオト

う゛ぁ゛！

ミカ

一生悶えとけカスが。

アミ

ちょ！やめてよミカちゃん！…大丈夫…？

アミがうずくまってるナオトの方ヘ近付いて背中をさすった。

ミカ

なっ！も〜、ほっときなよ。

アミ

でも…

ミカ

ほら！行こ？

アミ

うん…。

アミ

…あのさ、ミカちゃん。

ミカ

なになに？

アミ

私達さ…友達に相応しく無いんじゃない？

ミカは歩みを止め、目を見開いた。だが次の瞬間、吹き出した。

ミカ

何言ってんのw！ウチから友達になろって言ったんじゃんか！

アミ

…私ね、ミカちゃんに嘘吐いてるんだ。

ミカ

え？

アミ

本当はね、海行きたくない。明るい元気な私はいない。

アミ

皆を騙してるって思ってたら、罪悪感で胸が潰れそうになるんだ。

ミカ

…

アミ

だから私達、友達を

ミカ

やめないよ、絶対に。

アミ

え？

ミカ

あみみんが嘘吐いてるって、みんな知ってるよ。でも、みんなあみみんから言ってくれるのを待ってたんだ。

ミカ

ね、だからさ、友達続けよ？海行きたくないならさ、家で遊ぼうよ。

アミ

…そう、なんだ。

ミカ

うん。

アミ

やっぱ海行きたいかも…

ミカ

え！？

アミ

その話聞いて、なんかトラウマ克服したくなった！行こ！

ミカ

え？！マジ？！行こ行こ！！

そんな話をしながら、二人は帰って行った。

母曰く、その日帰って来たアミの顔は、何時もよりちょっぴり明るかったとか。

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雑食紳士。（低浮上）

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