ある月の金曜日。
職場は、残りの仕事を必死で片付ける人たちでバタバタしていた。
もちろん、僕もそのうちの一人で
パソコンと向き合いながら、任された書類と闘っていた。
必死に仕事を片付けていると、
コトン、とデスクの上にミルクティーが置かれた。
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見上げると、ココアを片手に持ったNakamuがいた。
どうやら、ミルクティーを置いたのは彼らしい。
Nakamuはnormalで、僕と同期の友人でもある。
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机に置かれたミルクティーのキャップを開けながら、残りの仕事量を確認する。
よかった、残業はしなくてすみそうだ。
Nk
Nk
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聞こえた単語に首を傾げる。
飲み会?飲み会って言った?
Nk
Nk
Nk
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うーーーん??
おかしいな。僕じゃない別のぶるーくが答えたのだろうか。
僕の予定だと、この後は家に帰って先週買ったばかりのゲームをやるはずで、、
会社の飲み会なんて、そんな予定は、、
Nk
Nakamuが呆れたようにため息を吐く。
Nk
br
飲み会は別に嫌いじゃないが
あるって分かってて1日過ごしたのと、あると知らずに1日過ごしていたのでは、飲み会に対する参加の意欲が違う。
今日は完全に帰ってゲームをする予定だったのだ。
そんな予定が、忘れていた飲み会で潰されるなんて、、
Nk
Nk
Nakamuはそういうと、足早にこの場を去った。
どうやら、飲み会参加は確定らしい。
トホホ…せっかくの僕の楽しみが…
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気分は最底辺に落ちたまま、僕は残りわずかの仕事に手をつけた。
数時間後
会社の人たち数十人で開かれた飲み会が始まった。
部署ごと分かれて、飲み物やおつまみを食べる。
僕はこうなったらとことん飲んでやろうと、生ビールを注文した。
「「「かんぱーい!!」」」
みんながジョッキを合わせて乾杯をする。
僕が働く職場はダイナミクスなんて気にしている人は殆どいなくて、
ダイナミクス関係なく、みんなが自由に交流していた。
Nk
運ばれてきた焼き鳥を食べながら、生ビールを煽っていると、手にカシオレを持ったNakamuが隣に座った。
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Nk
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Nk
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Nk
Nakamuは口ではそういうけど、顔は笑っている。
僕のこの状況を面白がっているのか。この悪魔め。
不貞腐れたように2本目の焼き鳥に手を伸ばすと、Nakamuはごめんごめん、と軽薄に謝った。
Nk
Nk
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Nk
Nk
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急に真面目な顔をして話し出すNakamuに「ないない!」と首を振る。
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スマイルさんが僕に期待している?
そんなこと、あるわけがない。
人に全く興味がなさそうなあのヒトのことだ。
僕のことなんて期待どころか、眼中にもないだろう。
女性
そんなことを思っていると、遠く離れたテーブルから若い女の子の声がした。
見てみると、あの鬼上司が若い女の子たちに囲まれている。
この会社の飲み会では見慣れた状況だ。
普段ガードが固いスマイルさんに近づく機会なんて、飲み会しかないのだから
職場の女の子達は、みんな必死なのだろう。
Nk
その光景を見たNakamuが、焼き鳥を食べながら言う。
いやその焼き鳥、僕のなんだけど。
Nk
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Nk
Nk
Nk
Nakamuの話を聞きながら、あのヒトの彼女を想像してみる。
確かに、モデル体型の美人さんを隣に並べてみると、
いるだけで絵になりそうな、美男美女カップルが誕生してしまった。
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で、その彼女に仕事の疲れを癒やしてもらったりとか…。
いいなぁ…羨ましい…
顔もよくて、仕事もできるなんて、、
世の中はやっぱり不平等だ。
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僕は、そう叫ぶとジョッキに残ったビールを飲み干した。
飲み会は進んで、あっという間にお開きの時間になった。
持ち物などの確認をしていると
Nakamuが困ったような声で僕を呼んだ。
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Nk
眉毛をハの字にしているNakamuの視線の先をみると、
机に突っ伏して寝ている、スマイルさんがいた。
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Nk
Nk
Nk
あぁ、なるほど。
どうやって、スマイルさんを家に帰すかってことか、、
Nk
Nakamuが寝ているスマイルさんの肩を揺らす。
が、スマイルさんが起きる気配はない。
Nk
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Nakamuがわざとらしい言い方をしながらこっちを見てくる。
え?いやいやいや…
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Nk
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Nk
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Nk
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Nk
Nk
ぶっちゃけ言えば嫌だ。
仲良くもないし、ましてやニガテなヒトだ。
さすがに気まずすぎる。
Nk
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目の前で必死に頼みこむNakamuをみると、親の教えを思い出す。
『人付き合いは大切にするように。』
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Nk
Nk
Nk
まぁ、凄い気乗りはしないけど…
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コメント
4件
続きめちゃくちゃ気になります正座して待ってます
次の展開超絶気になる…