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イケメン。

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イケメン。

3 - イケメン。 第3話

♥

38

2022年10月03日

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次の日、放課後。

ユズキ

(忘れ物しちゃった…)

ユズキ

(早く帰らないといけないのに)

私が席に行こうとした時。

ガラガラガラ

澤木 アキラ

話ってなんだよ

ユズキ

?!

澤木くんと、あと一人。クラスメイトの女の子がいる。

私は慌てて先生の机の中に隠れた。

クラスメイト

い、いいから…

ユズキ

(も、もも、もしかして…)

クラスメイト

澤木…いや、アキラ

澤木 アキラ

ほんとになに?

ユズキ

(告白…だよね…)

ユズキ

(そうだよね……澤木くんみたいな素敵な人、みんな好きになっちゃう)

ユズキ

(はぁ…幸せも終わりか…)

ユズキ

(澤木くん、今日『先帰ってて』って言ってたし)

ユズキ

(絶対告白じゃん…!)

クラスメイト

あのね、アキラ

クラスメイト

あたし達、中学の頃からの仲じゃない?

澤木 アキラ

うん

クラスメイト

そ、それでね

クラスメイト

あたし、アンタとたくさん過ごしてきて気付いたの

クラスメイト

あたし、アキラのことが好きだってこと

澤木 アキラ

え…?

ユズキ

(う…やっぱり…)

ユズキ

(最悪だな…)

クラスメイト

アキラ、好きです

クラスメイト

付き合ってください!

ユズキ

っ…!

私は涙目になっていた。

澤木 アキラ

え、えぇっと…

クラスメイト

へ、へへ、返事は…?

澤木 アキラ

俺も、お前のこと…好き

ユズキ

(う……)

クラスメイト

えっ?!ホントに?!

澤木 アキラ

あぁ

澤木 アキラ

友達、としてな

ユズキ

(えっ……?!)

クラスメイト

は…?

クラスメイト

じゃ、じゃあ……

澤木 アキラ

ごめん、気持ちは受け取れない

澤木 アキラ

俺には、す、好きな人がいるんだ

ユズキ

(嘘…でしょ…)

クラスメイト

は…はぁ…

クラスメイト

そんなっ……!!

澤木 アキラ

ごめん

澤木 アキラ

でも、友達として

澤木 アキラ

これからも仲良くしたい

クラスメイト

…………

ユズキ

(いろいろダメージが…)

クラスメイト

…その好きな人って…誰?

澤木 アキラ

言えない、ごめん

クラスメイト

…………

クラスメイト

…あんたなんか、大っ嫌い!

澤木 アキラ

…………

クラスメイト

…ふざけんなよ!

クラスメイト

うわぁぁぁん!

クラスメイトは、号泣しながら教室を出て行った。

ユズキ

(……はぁ)

澤木 アキラ

…ごめん

澤木 アキラ

でも、好きじゃないんだ。仕方ないんだよ

澤木くんは少し、涙目だった。

ユズキ

(好きな人って…誰なの…?)

ユズキ

(私じゃない誰か…)

ユズキ

(もうヤダ…)

私は少し鬱になっていた。

澤木 アキラ

望月さん、まだ帰ってなかったの?

ユズキ

えっ…?

私は後ろを振り返った。

ユズキ

澤木…くん…

澤木 アキラ

一緒に帰ろう…

ユズキ

うん…

澤木くんの顔は、酷く疲れた顔をしていた。

気まずい空気が流れる。

澤木 アキラ

…なぁ、望月さん

ユズキ

なに…?

澤木 アキラ

告白を断る時…どう言えばいいんだ…?

ユズキ

……

やっぱり気になってたんだ。

ユズキ

…分からないよ

ユズキ

ごめんなさい…とか

適当に喋った。

澤木 アキラ

そっか…

澤木 アキラ

…………

ユズキ

……

また気まずい空気が流れる。

澤木 アキラ

…あ、もう分かれ道だ

澤木 アキラ

じゃあな

ユズキ

うん…バイバイ

お母さん

あ、ユズキ。おかえり

ユズキ

…ただいま

小さい声で答えた。

お母さん

あら…元気ないの?

ユズキ

……

私はお母さんのことを無視して自分の部屋に行った。

ユズキ

はぁ……

ユズキ

どうせ叶わないって…分かってるのに

ユズキ

なんでこんなに辛いのかな…

コンコン

ユズミ

おねぇちゃーん

ユズキ

…どうしたの?

ユズミ

宿題教えてー!

ユズキ

ごめん…お姉ちゃん疲れてるの

ユズキ

お母さんに聞いて…?

ユズミ

はぁーい

ガチャ

ユズミは部屋から出ていった。

ユズキ

うぅ……うぅぅぅ…

ずっと我慢していた涙が溢れてきた。

ユズキ

うわぁぁぁん…!

枕がビショビショになるまで泣き続けた。

数分後。

ユズキ

う…う…

ユズキ

ぐすん……

ユズキ

……

涙を拭い、気持ちを落ち着かせる。

ユズキ

ふぅ……

ユズキ

よし……

次の日。

体育の時間、ドッジボール。

澤木 アキラ

おりやぁぁあ!

クラスメイト

うわ、いってー!

ユズキ

……

ユズキ

(凄いな…澤木くん…)

クラスメイト

アキラ、お前めっちゃ上手いじゃん!

澤木 アキラ

まぁなっ

女子は、男子のドッジボールを見学していた。

前にいたこの前の女子二人組が、何か話している。

モブ

うわ、汗飛びそうなんだけど…!

モブ

ねぇ

モブ

暑いし

モブ

なんで男子のドッジボールなんか見なきゃ行けないの?

モブ

ホントイヤァ

モブ

絶対あのボール汗でベトベトだし。汚

モブ

モブ

早く女子達にもやらせろよ

ユズキ

(この人たち…全然反省してない…)

ユズキ

(でも私には注意なんてできないからなぁ…)

モブ

クソタナヒロ

モブ

クソタナヒロ笑笑

悪口を言われてるのを知らずに、男子たちは全力でドッジボールをしている。

クラスメイト

行くぜぇ!!

クラスメイト

死ねぇぇぇ!!

澤木 アキラ

うおっっ!

パンっ

ボールが外野に行き、壁に当たり大きな音を立てる。

ユズキ

(痛そ…あれに当たったら絶対にアザできる…)

澤木 アキラ

お前やるなぁ!

クラスメイト

まだまだ!60%しか力入れてねぇーよ!

澤木 アキラ

マジかっ!

クラスメイト

話してんじゃねぇよッ!!

パン!!

澤木 アキラ

グッ…!!

澤木くんのお腹にボールが当たる。

ユズキ

(痛そう…!大丈夫かな…)

クラスメイト

お、おい、大丈夫か?

クラスメイト

ごめん…やりすぎた!

澤木 アキラ

だ、大丈夫…

先生

澤木、大丈夫か?

先生

保健室行くか?顔色悪いぞ?

澤木 アキラ

大丈夫です…

澤木 アキラ

でもちょっと…休憩します…

先生

あぁ…保健室行くんだったら遠慮せず言えよ?

澤木 アキラ

はい…

ユズキ

(澤木くん…大丈夫かなぁ…)

クラスメイト

ホント、ごめんなぁ!

澤木 アキラ

いやいや…大丈夫…

クラスメイト

再開しようぜ!

クラスメイト

おう……

次の時間。

澤木くんは、いつも通り元気になっていた。

ユズキ

(やっぱり凄いな…澤木くん)

ユズキ

(昨日あんな辛い思いをしたのに)

ユズキ

(今日とっても痛い思いをしたのに)

ユズキ

(それなのに、全くへこたれずに頑張ってる)

ユズキ

(尊敬できる人)

ユズキ

(優しくて、カッコよくて、でも可愛くて)

ユズキ

(転んでもすぐ立ち上がって)

ユズキ

(私とは大違い)

ユズキ

(格が違うんだね…私達は)

ユズキ

(…好きだよ)

ユズキ

(まだ会って数日しか立ってないけど)

ユズキ

(彼が凄くて魅力的なことは十分分かった)

ユズキ

(本当に凄い)

ユズキ

(大好きだよ、澤木くん)

ユズキ

(この思いは、あなたに届くとは思わないけど)

ユズキ

(それでも、大好き)

ユズキ

(なんだか…ポエムみたいだな笑)

ユズキ

(はぁ…)

ユズキ

(好きな人って誰なのかな…)

休みの日。

ユズキ

ふんふふーん♪

ユズキ

(こうやって散歩するのも、嫌いじゃないんだよね〜)

ユズキ

(それに今日は天気が良くて、涼しさもちょうどいい)

ユズキ

(めっちゃいい日〜♪)

そのとき。

花畑で、おとぎ話から出てきたような可愛らしい女性が、花の観察をしていた。

ユズキ

(可愛い人…)

???

こんな形をしているのね…

真剣に見ていた女性の後ろで、私も花を見てみた。

ユズキ

(わ、いい香り〜)

ユズキ

(こう見ると、花を見るのって楽しいかも)

???

色は…うーん…

???

白っぽいのだけど、ピンクでもあるのよね…

???

うーん…

ユズキ

薄ピンクじゃないですか?

ユズキ

はっ!

考えるよりも先に口が動いていた。

慌てて口元を抑える。

???

?!

女性は私を見て、とてもビックリしていた。

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