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次の日の朝、教室にて 教室にはまだ半分しか生徒がいない 窓際の席に座る颯真は、ぼんやりと外を眺めていた。
大翔
大翔がいつものように明るく声をかける でも、今日は少しだけ間があった
颯真はゆっくりと顔を上げる 目が合った瞬間、大翔は小さく笑った。
颯真
その返事のあと、颯真はすぐに視線を窓の外へ戻す さっきより少しだけ背筋が伸びていた。
大翔
颯真
大翔
颯真
大翔
チャイムが鳴って、教室が少しずつ騒がしくなる ふたりの間には静かなリズムが流れていた。
風が少し強い昼休み 大翔は誰もいない屋上のベンチに座って、空を見上げていた。
大翔
そう呟いた時 ギィ―― 重たい扉がゆっくり開く音がした。
大翔
颯真は無言で歩いてきて、大翔の隣に腰を下ろす 制服の袖が少しだけ触れた。
颯真
大翔
沈黙が流れる。少しだけ心地いい沈黙だった。
颯真がぽつりと聞く。
颯真
大翔
颯真
大翔
颯真は何も言わず、空を見上げる 雲がゆっくり流れていく。
颯真
大翔
颯真
大翔はすぐに何かを言わず、ただ「そっか」とだけ呟いた その声は、風よりも静かだった。
大翔
颯真は少しだけ考えてから、ぽつりと答える。
颯真
大翔
颯真
颯真
大翔
颯真
風がまた吹いて、ふたりの間を通り抜けていく 颯真は目を細めて、空を見つめた。
颯真
大翔は横目で颯真を見た その横顔は、昨日よりも少しだけ柔らかかった。
大翔
颯真
大翔
颯真は何も言わず、ただ空を見ていた その沈黙に、大翔は言葉を重ねなかった しばらくして、颯真が立ち上がる。
颯真
大翔
颯真
颯真は小さく笑って、階段へ向かって歩き出す その背中を見ながら、大翔も立ち上がった 空は、少しだけ青さを増していた。