結菜
私芸能事務所から
オファーが来て
オファーが来て
結菜
『また再デビューを
しないか』…って
しないか』…って
結菜
最近誘われたんだよね
颯真
その時結菜は…?
結菜
もちろん断ったけど…
結菜
その時に社長が
言ってたんだ
言ってたんだ
結菜
よく考えて
決めなさいって…
決めなさいって…
颯真
…俺は…
結菜
……
結菜
私はやりたくない
結菜
それじゃ罪滅ぼしにも
ならないじゃん…
ならないじゃん…
颯真
!
颯真
罪滅ぼしなんて
気にしなくてもいい
気にしなくてもいい
颯真
大事なのは
颯真
将来結菜が何に
なりたいのかじゃ
ねぇの?
なりたいのかじゃ
ねぇの?
結菜
!
颯真
結菜は罪滅ぼしを
気にしてるけど…
気にしてるけど…
颯真
俺はそこまで
気にしなくてもいいと
思ってるんだよね
気にしなくてもいいと
思ってるんだよね
颯真
それを気にしていたら
颯真
自分のなりたい夢を
叶えられないよ?
叶えられないよ?
颯真
俺はそれは嫌だ
結菜
…っ
颯真
俺のせいで結菜の夢を
押し殺したくない
押し殺したくない
颯真
だから…
颯真
夢に関しては俺抜きで
しっかり考えるべきだよ
しっかり考えるべきだよ
結菜
…うん
結菜
わかった…
颯真
……
颯真
俺のことは
気にしないでいいの!
気にしないでいいの!
颯真
結菜が行きたい道を
いけばいい
いけばいい
颯真
俺は結菜の隣に
いるから
いるから
結菜
!
颯真
…
颯真
…帰ろ?
結菜
…(コクリ
翌日
タッタッタッ (結菜が走る音)
結菜
はぁ…はぁ…
結菜さん!?
月乃
めっちゃ息
あがってますけど
あがってますけど
月乃
大丈夫ですか…!?
結菜
そういう月乃さんは
なんで息が…
なんで息が…
結菜
あがって…
結菜
ないん…ですか…
月乃
私毎日朝走ってますから
月乃
体型維持のために
結菜
すごすぎます…
月乃
でももう1ヶ月ぐらい
経つので
経つので
月乃
もう慣れたもんですよ
結菜
そんな長い期間…
月乃
あと実はまた事務所から
再デビューしないかと
言われてしまって
再デビューしないかと
言われてしまって
結菜
!
結菜
(え…?)
結菜
(私と同じ…?)
月乃
その顔…
月乃
結菜さんも同じことを
言われたんですね
言われたんですね
結菜
はい…
結菜
その時凜空さんは…?
月乃
凜空は…
月乃
なんでか分からない
ですけど
ですけど
月乃
すんなり受け入れて
くれましたね
くれましたね
結菜
!
月乃
私もなんであんな
リアクションをしたのか
分からないですけどね
リアクションをしたのか
分からないですけどね
月乃
……
結菜
……
月乃
せっかく会えたんですし
月乃
私のお気に入りの
場所まで走りましょ
場所まで走りましょ
結菜
お気に入りの…?
月乃
さっ
月乃
早く行きましょ!
結菜
は、はいっ💦
ダッ…! (2人が走る)
月乃
ここですっ
結菜
ここがお気に入りの…
月乃
…不思議ですよね
結菜
え?
月乃
今5月ぐらいでしょ?
月乃
なのにこんなに桜が
綺麗に咲いてるのは
綺麗に咲いてるのは
月乃
不思議なこと
なんですよ
なんですよ
結菜
確かにそうですね
月乃
…結菜さんは
どうするか決めました?
どうするか決めました?
結菜
え?
月乃
また再デビューしようと
思ってるんです
思ってるんです
月乃
凜空の隣に立つために
必要な事だと思うので!
必要な事だと思うので!
結菜
!
月乃
結菜さんもそれは
同じでしょう?
同じでしょう?
結菜
……
月乃
『相手の隣にしっかり
並べるようになりたい』
並べるようになりたい』
月乃
その気持ちは
同じですよね
同じですよね
結菜
っ…
月乃
私も本当は夢を
諦めかけていました
諦めかけていました
結菜
…
月乃
でも諦められなかった
結菜
…へ?
月乃
私は凜空と一緒にいて
変われたんです
変われたんです
月乃
それは結菜さんも
同じじゃないですか?
同じじゃないですか?
結菜
!
月乃
颯真さんと
一緒にいる時は
一緒にいる時は
月乃
結菜さんらしく
いられているんだと
いられているんだと
月乃
私は思いますよ(*^^*)
結菜
確かにそうかも
しれないですね…!
しれないですね…!
月乃
でもこんな風にも
思います
思います
月乃
自分の夢を捨ててまで
他人を優先しなくても
いいんじゃないかと
他人を優先しなくても
いいんじゃないかと
結菜
!
月乃
だから私は結菜さんに
再デビューして
欲しいです
再デビューして
欲しいです
結菜
(やってもいいの
なら…)
なら…)
結菜
なら私再デビュー
します!!
します!!
月乃
ふふっ
月乃
良かったです(*^^*)
颯真
良かった…
結菜
え!?颯真!?
颯真
月乃も俺と同じこと
言ってくれたでしょ?
言ってくれたでしょ?
月乃
そうですね
結菜
ていうかずっと
言いたかったんですけど
言いたかったんですけど
月乃
?
結菜
良かったら月乃さんとも
タメで話したいです!
タメで話したいです!
月乃
!
月乃
…w
月乃
こっちのセリフですっ
月乃
これからタメで話そ!
結菜
うんっ…!
颯真
結菜の覚悟は
決まったみたいだね
決まったみたいだね
結菜
うん
結菜
またアイドルとして
再デビューする!
再デビューする!
結菜
いつか颯真の隣に
立てるように…!!
立てるように…!!
月乃
(*^^*)
颯真
早く行ってきなよ
結菜
うん!
結菜
今まで以上に
頑張らないと!
頑張らないと!
結菜
全力で走ってくる!!
ダッ…! (結菜が走る)
月乃
はやっ…w
月乃
あぁいう感じ
昔の颯真っぽい
昔の颯真っぽい
颯真
俺と月乃って
昔会ってたよね
昔会ってたよね
月乃
会ってたけどね…w
月乃
結菜さんには
絶対言わないよ
絶対言わないよ
結菜
はぁ…はぁ…!
結菜
(もっと
頑張らないと!)
頑張らないと!)
結菜
(じゃないと颯真に
追いつけない…)
追いつけない…)
颯真
はぁ…はぁ…
結菜
え!?
結菜
なんでここに…!?
颯真
結菜なぁ…w
颯真
追いかけてきたに
決まってんだろ
決まってんだろ
結菜
…
結菜
一緒に走るのも
悪くないかもね…w
悪くないかもね…w
スッ (結菜が手を差し伸べる)
颯真
!
結菜
一緒に走ろ
結菜
2人一緒の道を!!
颯真
うん!!
タッ (2人が走る)
結菜
…!
颯真
ただ走ってきただけで
こんなに都会の場所が
あるんだ…
こんなに都会の場所が
あるんだ…
結菜
ちょっとびっくり…
かもね
かもね
結菜
(あ…)
結菜
(そういえば…)
結菜
(昼の分の薬
飲んでないかも…)
飲んでないかも…)
結菜
(やばい…)
ふらっ (結菜が倒れる)
颯真
!
颯真
結菜!!
トサ…ッ (颯真が支える)
結菜
……
颯真
…
颯真
やっぱり…
颯真
ずっと隠してたんだな
颯真
持病の後遺症のこと
颯真
相談してくれたら
力になれたのにな…
力になれたのにな…
ガバッ (結菜が起き上がる)
結菜
あれ…?
結菜
ここは…
颯真
公園だよ
颯真
結菜、急に倒れたから
結菜
…っ
結菜
ごめん…
結菜
ごめん、ずっと
隠してて…
隠してて…
颯真
別にいいよ
颯真
結菜にも言えない事情が
あったんだろ?
あったんだろ?
結菜
…(コクリ
颯真
なら無理に
言う必要ないよ
言う必要ないよ
颯真
ちょっとびっくりした
だけだし
だけだし
颯真
気にしなくていいよ
結菜
…
結菜
…うん
結菜
ありがとう
颯真
…
颯真
…帰ろ
結菜
わかった
颯真
お邪魔します
颯真
結菜も親いないんだね
結菜
!
結菜
(そうだ…)
結菜
(颯真はまだ何も
知らない…)
知らない…)
結菜
私親に追い出されたから
颯真
!?
颯真
なんで、?
結菜
それが私にもよく
分かってないんだよね
分かってないんだよね
颯真
……
結菜
虐げられたことも
怒られたことも
怒られたことも
結菜
あんまりないのに
結菜
急に出ていけって
言われて…
言われて…
結菜
今は家賃だけは
払ってもらってるけどね
払ってもらってるけどね
結菜
節約生活してる
颯真
っ…
颯真
結菜はそれでいいの?
結菜
良くない…っ
颯真
!
結菜
いつか親離れするとは
分かってたけど
分かってたけど
結菜
こんなに早いとは
思わなかったから…
思わなかったから…
颯真
…だから、芸能活動を
再開するんだね
再開するんだね
結菜
そう…
結菜
じゃなかったらずっと
節約したまま…
節約したまま…
颯真
結菜なら絶対大丈夫
結菜
うん
結菜
ありがとね(*^^*)
結菜
(私に残された道は
結構残ってる…)
結構残ってる…)
スッ (スマホを取り出す)
颯真
?
颯真
結菜?
結菜
シーッ…
プルル… (電話をかける)
結菜
あ、もしもし?
颯真
……
ピッ (電話を切る)
颯真
結菜どうした?
結菜
私転校する
颯真
え?
結菜
大丈夫!
結菜
颯真の元を
離れることは無い
離れることは無い
颯真
!
結菜
アイドル専門学校に
行く
行く
結菜
私はアイドルに
なりたいと思ってるから
なりたいと思ってるから
結菜
トップアイドルを
目指して頑張るよ!
目指して頑張るよ!
颯真
頑張れ
颯真
ずっと結菜のことを
応援してる
応援してる
結菜
うん…っ!