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六奏 絵師×王子

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六奏 絵師×王子

2 - 六奏の王子が風邪引いちゃうお話

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2024年02月29日

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みこちゃんが風邪を引いた。最初はメンバー皆でお見舞いに行こうかとも話したけど、大勢で行っても迷惑だろうし、恋人でもあるオレが行くことになった。

すち

みこちゃ〜ん、大丈夫?

みこちゃんの家に行くと、ベットで荒い呼吸を繰り返していた。

みこと

すち、君…。ごめん、おれ…。

オレの姿が見えるとみこちゃんは上体を起こす。ぐずぐずと涙を零すみこちゃんを抱き締めて、頭を撫でる。

すち

よしよし、大丈夫だよ〜。みこちゃん、最近頑張ってたもんね。ちょっと疲れちゃったんだよ。

みこと

うぅ…すち君…。

弱々しくみこちゃんの両手が背中に回る。

すち

起きてて大丈夫?辛くない?

みこと

うん…。すち君にぎゅーってされてたい…。

普段王子様なみこちゃんがここまで弱ってるのは珍しい。苦しそうなみこちゃんを見るのは辛いけど、オレにはこんな姿見せてくれるんだってちょっと優越感感じたり。

暫く抱き締めたまま頭を撫でていると、すぅすぅと寝息が聞こえてくる。ベッドに寝かせ直して、みこちゃんの手を握る。

みこと

ん…。やだ…。一人に、しないで…。

悪夢でも見ているのか、みこちゃんの瞳から涙が溢れる。

すち

…みこちゃん…。

手を握ったたけじゃ表情が和らぐことはなくて、オレに出来ることはないのかと無力感に襲われる。

みこと

助けて…誰か…。

…みこちゃんが困った時、辛い時、悲しい時…頼ってほしい。いや、頼れる人になりたい。その為には…。

すち

…大丈夫、みこちゃん。何があっても、オレがみこちゃんを守るから…。

そう言って、みこちゃんの唇に口づけした。

寝込みを襲ってるみたいでちょっと申し訳ないけど、今のオレには他にみこちゃんを救う方法が見つけられなかった。

みこと

…すち、君…。

オレの名前を呼んだかと思ったら、みこちゃんの表情が和らぐ。

すち

みこちゃん…。オレの気持ち、届いた?

オレでもみこちゃんを救えたのかなって嬉しくなった。

すち

早く風邪治して、一緒にデートしようね…。

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