ユウチュウブにあったよ！怖い話「SNS」

ねえねえ

みずほ

ユウチュウブでか怖い話を見たんだ

実際にはない話なんだけどね

主人公はR美って言うんだけど

そのR美は120000人のホォロワーを抱えてるんだけど

「女の子が綺麗になるのは自分のため」をコンセプトに周りを意識しない綺麗さのあり方を提案していて

R美はファッションや美容が好きな人たちに大人気でSNSに映り込んだ商品はたちまち大ヒット

最近ではユウチュウブも初めて美容系ユウチュウバーとしてあっという間に人気者になったの

でもそんなR美にも一つだけ悩みがあったの

それは一週間に一回くらいのひんどで見るとっても不思議で不気味な夢

そう

R美は窓が一つだけある暗い部屋の中にいて窓の外を見ている

窓の外には顔の見えない人たちがたくさんいてパクパクと口を動かして何かを言っているの

R美は窓に近づいてなんて言ってるのか聞き耳を立てると

その人達は

「うしろ…うしろ」と言ってる

自分の背後に何かあるのかとR美が振り向くといつもそこで目が覚めてしまう

そうだよね

そんな夢を何度も見ていたの

R美はその悩みを誰にも相談できなかったの。
田舎に暮らす“ダサイ”家族とは絶縁しているし、暗かった過去を知ってる子供の頃の友達とは全員関係切った。

今仲良くしているのも、自分と同じようなインフルエンサーばかりで、その悩みを相談したら、「心配している風をよそうった」動画や投稿のネタにされたり自分のイメージを悪くされる材料に使われかねない

うん

変な夢に悩まされる以外、R美の人気はどんどん上昇。
頑張ったかいもあって、R美の夢の一つだった、自分のメイク術をまとめた本の出版も決まったの。
しかも大手出版社から。

そうだよね

出版が決まってからのR美は大忙し、いつもの宣伝依頼はすごく増えて、いろんなメディアの取材受けたり、化粧品のメーカーのイベントにも出たりしたの

そんな忙しい中、本の発売二週間前にまとまった休みが取れたの。
休暇と頑張った自分絵のご褒美に、せっかくだから、普段のお仕事を忘れるために、ネット電波が届かない、遠い南の島に行くことに決定！

R美は、つかの間の休息と、一人きりの旅を楽しんだの。
でもその楽しい気持ちは、帰国した空港で、ずっと消していたケータイの電源を入れた途端、いっしゅつめきえさってしまったの。

自分と知らない男性との2ショット写真が、R美が海外行ってる間に、拡散されてしまったの。

普段からR美は周りも目を気にしない、特に異性のためのメイクや努力を否定してきたから、フォロワーたちに嘘をついていたことになって、SNSが炎上してしまったの。

しかも海外で連絡が取れなかったから、否定も反論することも出来なくて、「逃亡した」ともっともっと叩かれてしまうことに…

もちろん写真は合成、でもディープフェイクでリアルに作られてて、R美以外には本物にしか見てないの。
R美はすぐに写真を否定する投稿をしたけど、時間が空いてしまったのもあって、やっぱり誰も信じてくれない。

炎上で本の発売も中止なっちゃって、ホォロワーの数も激減、友達だと思ってたインフルエンサーたちは、R美の今までの行動を有ること無いこと言って、動画や投稿のネタにして楽しんでいる。

仕事やいろいろな物をうしなったR美は、本当事を皆に知ってもらうために、写真を公開した人を、法的に訴えることにしたの。

金銭的に余裕のあるR美は、優秀な弁護士と調査会社と契約して、写真の配信元を徹底的に調べあげたの。そして割とすぐに、R美のフォロワーの中の一人で、R美と付き合っているという投稿をし続ける人が、その犯人だと分かったの。

相手が低収入で、損害賠償金を支払う能力がなさそうだったから、R美は民事じゃなくて刑事告訴をすることにしたの。犯人の家のパソコンからディープフェイクを作った証拠があったので、裁判はすぐに有罪判決。
でも犯人は嫌がらせで写真を投稿したのではなかったの。　

犯人の男は、SNSでしか人とのふれあいがなかったの。R美と同じようにリアルで悩みを相談できる仲間がいない中、インフルエンサーの中でもこまめにリアクションしてくれるR美は、その人の中でR美は特別な存在になっていたの。

そしてすぐに返事を返してくれるR美も、自分のことが好きなんだと勘違いをしてしまって、いつの間にかR美と付き合っていると錯覚してしまうようになった。
その気持ちが行き過ぎてしまって、こういうことが起きてしまったの。

悪意がなかったわけだから、刑事罰は軽くなって、1年の懲役判決が降りたの。
R美はもっと厳しい罰を浮けと欲しかったけど、裁判のおかげで合成だったことも立証されて、話題になったおかげで自分の疑惑を晴らすことが出来たの。

中止になってた本も無事発売出来たし、事件の体験を書いた本も話題になってヒットしたの。
事件を乗り越えて強くなったR美には、以前よりももっともっと深いファンとのつながりと、コンテンツを提供できる才能が広かだったの。

そんなある日の夜、R美はいつものようにユウチュウブでライブ配信をしていたの。
視聴者数は10万人を超えていて、いつもよりチャットも盛り上がっていたの。
配信確認用に使っているモニターの画面が落ちてしまって、「そろそろ買い替えどきかなぁ」と思ったとき。

ライブチャットに…

「うしろ!、うしろ!」

と書かれていた

その後は分からないの

そうだよ…

そうだね