コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
音駒高校男子バレーボール部の朝練前
体育館の真ん中で紬はボールかごを押しながら声を弾ませた
紬
研磨
いつものようにゲームをしていた研磨が ちらっと目だけを動かす。
紬
研磨
研磨
紬
くすっと笑う紬に研磨は手を止め、口元を緩めた。
彼女は明るく、たくさんの人たちに好かれていて、どんな事でも器用にこなしてしまう。
いわゆる、ハイスペックだ。
紬がマネージャーをしている男バレの部員たちからは 「音駒のお母さん」と呼ばれる一方で
双子の兄の研磨は密かに“最強バフ”と呼んでいる
そのときーーー
黒尾
黒尾
2人の幼馴染である黒尾鉄朗が大きく手を振りながら 体育館に入ってきた
黒尾は双子をバレー部に誘った張本人とあり、兄のような存在。
でも最近、黒尾の紬を見る目が以前よりも 優しい気がするのは気のせいだろうか。
黒尾
黒尾
紬
紬
そんなふたりのやり取りを見ながら研磨は呟いていた。
研磨
その声は誰にも聞こえない。
朝の静かな体育館の空気に消えて行った。
外から他の部員の話し声が聞こえてくる。
音駒高校男子バレーボール部は今日も賑やか
だけど、紬の高校生活は始まったばかり
部活、双子の兄、そして新しい出会い
彼女自身もまだ知らない。
この先に自分がどうなるのか。
どんな変化を音駒にもたらすのかを。
翠
翠
翠