テラーノベル
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信じたい
だけど疑わなければ生き残れない
愛は弱点であり
最大の武器である
裏切りは嫌い。
でも
君の嘘なら許したい。
偽りに愛を撃て
夜の街は正解を教えてくれない
ただ、間違えた人間から消えていくだけだ
古いブラインドの隙間から差し込むネオンの光が
部屋の中を渦模様に切り取っていた
私は机に肘を付き端末の画面を見下ろしている
そこに映っているのは
数字と名前といくつかの空白
et
独り言のように呟いた声に
返事が返ってくる
ur
ur
背後
音もなく近づいて来た男
ur は私の隣にたった
ur
ur
ur
私は画面から目を話さない
この街で"想定通り"は安心材料じゃない
et
ur
urは一瞬だけ眉を上げ、それから静かに頷いた
et
ur
私は端末を閉じ、椅子にもたれかかる
天井を見上げたまま、淡々と続けた
et
et
urは黙ったまま机に腰を掛けた
その沈黙が私には心地よかった
urは余計な感情を挟まない
同情もしないし焦りもしない
だからこそ彼を相方に選んだ
ur
et
即答だった
urは小さく息を吐き、笑う
ur
et
私はようやく彼を見る
目が合っても逸らさない
et
et
これは警告でもあり
自分自身への戒めでもあった
ur
そう言いながらurの声はどこか柔らかい
et
ur
私は思わず首を傾けた
et
ur
urは視線を外し窓の外を見る
ur
その言葉に私は少しだけ黙った
必要の無い感情
それでも胸の奥で何かが微かに動く
et
ur
urは即座に答えた
その"分かってる"がどこまで本当なのか
私にはまだ判断できない
et
ur
私は端末を取り上げ操作をする
et
et
ur
et
et
urは画面を覗き込みながら低く言った
ur
私の指が止まる
ほんの一瞬
気付かれない程の短い間
et
et
ur
私は答えなかった
代わりにurの端末に情報を送信する
「第三埠頭。明日の深夜」
それは存在しない取引だ
et
urは端末を見詰めゆっくりと笑った
ur
その言葉に私は小さく目を伏せる
相方
それは信頼の証であり
同時に疑うべき存在
夜はまだ、始まったばっかりだった
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