暗闇かくれんぼ

私たちは、小学4年生。

学校が終わるとみんな近くの

マル三角公園に集まる。

集まっては何をして遊ぶかを

決めて遊ぶ。

この日もいつものように

マル三角公園に集まって

何をして遊ぶか話していた。

のぞみのおじぃちゃんの家は

マル三角公園から歩いて5分と近い。

電気が消え、真っ暗になった。

のぞみは、机の下

こうきはテレビの後ろ

ゆきやは押入れの中

あすきはどうどうとはじっこに立ってるだけ

りおんはのぞみと机の下に

それぞれ隠れた。

ゆきやは急いで電気をつけたが……

もうそこにはありさの姿はなかった。

皆は、家中を探し回ったが……

ありさの姿はどこにもなかった

かくれんぼをしていた部屋に戻り

隅々までありさを探したが

見つからなかった。

ピーーーーー

た、す、け、て、み、ん、な

部屋を出ようとした時

微かにみんなの耳に聞こえた

その後、ありさが帰ってくることはなかった。

帰宅してからすぐにみんなは

それぞれありさが突然いなくなったことと

奇妙な声が聞こえたことを話した。

奇妙な声のことは誰の親も

信じてはくれなかった。

ありさの親はすぐに捜索願だした。

あれから5年後……

私達は中学三年生になった

みんなは、ありさがいなくなってから

のぞみのおじぃちゃんの家には行っていない。

のぞみはたまに行っていたが

あの部屋に入ることはなかった。

怖い気持ちとその部屋をとおるたび……

聞こえてくるからだ……

フフフフフｯフフフフフｯ

こっちにおいで……

またかくれんぼをしようよ……

と……