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伝説の山に炎が噴く時、かの者が立ち上がるだろう。
その者、前世の記憶を維持し、この国の主を受け継ぐ者なり。
この怠惰な情勢を、かの者が塗り替えてくれることを期待せんとする...
フロイレン 王国の伝説 「フロイレンを変えし者」より抜粋
チュンチュン!
フロー
国王
フロー
国王
フロー
王妃
国王
フロー
王妃
フロー
国王
フロー
王妃
フロー
ボコボコッ ビシビシッ、ボコボコボコッ
フロー
国王
王妃
フロー
バターン!
父様と母様は、平手打ちや蛇の皮で、散々私の体を痛め付けると、手当もせずに部屋を出て行ってしまった。
フロー
ここにはーフロイレン 王城には1人も、私の味方はいない。
私ーフローズン・フロイレンは、王女の中で1人だけ側室の子だということ、 そして、「馬鹿で約立たずの小娘」だと周囲から思われ、周りからさげすまれているからだ。
フロー
それを言うならお父様達の方が、ずーっとお馬鹿だ。
だって彼らは私をーこの歳、6歳になるまで暗殺せずに、王城の離れた小屋で放っておいているのだから。
フロー
フロー
一先ず今日も、無事に朝を迎えられた。今の所、両親と姉達全員に、殴られたり蹴られたりされ放題だが、命がある方が私には大事。
だからもうしばらくは、様子を見ようと思う。我慢できない時が来る、その日まで...
西暦 42✕✕年、6月●日ー。
午後8時、フロイレン王族 専用政務室
フロー
フロー
それから3ヶ月後の夜ー私はわざと声をかけて政務室に入っていた。
何時もならこの部屋には家族の誰かがいて、私に殴りかかってくるのだがー今日は不思議と、お城の中が閑散として、家族も家来達も誰も居なかったから。
フロー
思わず身構えた私の目に、壮大な山が映る。
伝説の山、ロロ 大山。
あれが炎を噴く時、この国を変えし者が現れるー1歳の時に熟読した魔法の本に、確かそう書いてあったような気が...
フロー
フロー
物思いに耽った後、山から部屋の書類に目を落とした私はー小さく困惑の声を上げた。
10000枚以上の書類が残っていたのだーそれも全て、両親と7人の姉達の仕事のものの!
フロー
フロー
私が困り果てているとー開けっ放しの窓の遠くの方から、国民達ががやがやと話す声が聞こえてきた。
国民1
国民2
国民1
国民2
フロー
フロー
知らなかった...!
両親と7人の王女が、大切な国民と国を放り出し、王族としての仕事を何もしていなかったなんて。
おまけに国民と国を放り出し、10ヶ月間、大陸全土1周のーつまり海外 旅行に行ってしまうなんて...!
フロー
カタカタ
フロー
ガタガタガタ
フロー
ガタガタガタ...ドーン!!
国民1
国民2
フロー
フロー
ドドーン!!
今日からおバカな演技を捨て、家族の分の仕事を全て終わらせ...
私を見下す全ての人達に、「復讐」してみせる...!!
フロー
グッと拳を強く握るフローズンは、まだ知らない。
伝説の山 ロロ大山と自身の怒りの感情の関係
そして...
それがどんな効果を国にもたらすのかをー。
続く