天使に懺悔を その2 (あくねこ闇)

女の子の叫び声が聞こえ、そこに向かうと天使が居た

必死に女の子に聞こえるよう叫ぶ

そう小声で呟いている人も居た

数は思ったより多くて6体ほど…どれも強そう

そう片手剣を持ち天使に鋭い眼差しを向けたまま私に語りかける

そう言い悪魔を解放した

そう言い天使の方に向かっていく

天使は俺の攻撃を避け、後ろにまわる それを幾度か繰り返した

主様がデビルズパレスに来てから天使は俺の思う限り強くなった気がする

だが…この天使は何処か違う

自分から攻撃はしてこずただ避けるばかり

なんなんだ…天使は…お前は何がしたい？

天使の正面に剣を突きつける

いや、突きつけたはずだった

ドサッと腰に衝撃がくる

なっ…確かにこの手で…この剣で突きつけたはずなのに…

そんな事を考えている時間もない

主様のためにも…あの女の子の為にも

戦っているのを私はただ見守るだけだった

ボーッとしていたのかもしれない

でも…あの天使。

私でも分かる…とても強い

私が見ている限り今日出会った天使は全員攻撃をしてこない

…でも私をずっと見つめている気がする

ボスキが息を荒らげながら立ち上がる

とても辛そうだった

でも、でも私は戦うことができない

声をかけることしか出来ない。そんな自分が嫌だった

急な展開に驚きながらも

私はそこで命を落とした

天使達は

私を倒すことが目的だったんだって

そう思った

そう駆けつけようと思った時だった

後ろから攻撃をされその場に崩れ落ちる

主様の所に天使が向かい

そこで……。

その時の事を語るとべリアンさんがハンカチで大粒の涙を拭う

俺があの時庇っていれば

主様が

あぁ…俺があの時引き止めていれば

こんな悲しい思いをしなくて済んだのに

心がどんどん乾いていく

俺は未だに後悔している

ずっと忘れる事はないだろう

それから長い月日がたち

新しい主様が来た

こんな事を言っては今の主様に失礼だが…

俺は前の主様が良かった

そして…こんな事に気づくのも本当に今更って感じだが。

俺は

どうか、許して下さい 主様