イジメはなんであるんだろう。
なんで僕がイジメられなきゃいけなかったの?
クラスに入ると当たり前のように席が無い。誰も僕を見ない。 話しかけない。
理玖
体育倉庫にあった机には 「死ね 学校くんな ゴミ」
などの悪口が書かれていた。
理玖
もう何もかも面倒臭い。
担任
理玖
所詮空気、先生も目を逸らして授業を再開させる。 クスクス笑うクラスメイト。
早く学校終わんないかな。高2の夏はもうそれしか考えられなかった。
いじめっ子
いじめっ子
次の時間は体育だ。
体育着もトイレのバケツの中で萎えていた。
着れるわけないじゃないか、こんなびしょ濡れのなんて。
どれもこれもあの女のせいだ。
佐野楓クラスの学級委員でリーダー、いじめの主犯格。
理玖
当然授業が受けられるわけでもなく、2限目が暇になった蒼蘭は適当にスマホをいじった。
[イジメ][復讐]
何にすがっている。助けてくれる人なんていないしもう慣れただろ。
そう思いながらもスクロールしていくとあるサイト兼アプリがあった。
[復讐屋]
復讐屋というアプリ。
理玖
そのアプリを開くとストーリー形式で進むアプリだった。年齢、名前、性別を入れスタート。
あるいじめっ子といじめられっ子の物語。1日イジメられるとステータスが上がり、ステータスが上がるたびに復讐の内容も上がるという内容だった。
理玖
理玖
少し進めると。
理玖
ただいじめられ、ステータスを地道にあげるだけ。
やめようと思った時だった。二つの選択肢が現れたのは。
〈復讐する〉〈復讐しない〉
勿論するに決まっている!所詮ゲームの中だゲームくらいだったいいだろ?
緊張とこれまでの怒りで震える手。その手で〈復讐する〉を押す。
画面が昼の学校から夜になり、目の前に彼女の等身大パネルが現れた。僕は包丁を持っている。
理玖
だがものは試しだ、パネルを押す。丁度腕の辺りを押した。
ゲーム内での朝、学校ではいじめっ子の楓は僕がパネルを押したところ...つまり腕を怪我していた。
理玖
イジメは続く、だが夜はパネルが現れる。ステータスが上がり拳銃も選択肢であった。
どんどん進めていくと復讐の仕方が上がり、最初包丁だけだったものが包丁、拳銃、火、練炭、水、毒と増えていった。
選ぶ度に楓は怪我をしていき、とうとう殺す時が来た。
理玖
楓の悲鳴と共に〈victory〉と出た。
勝った...!
少し内容は怖かったが復讐は気持ち良かった。恐怖は僕を強くする。
本当の恐怖を知らなかったあの時は幸せだった。
コメント
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お話作りとても上手いですね✨