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ヤンデ恋歌🔪

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ヤンデ恋歌🔪

1 - ヤンデ恋歌🔪

♥

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2020年06月21日

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作者

attention

作者

ボカロ曲を元に作った物語です

作者

曲を聞いてから、もしくは聞きながら読むともっと面白いかも?

作者

使っているアイコンは

作者

案山子様が配布しているフリーアイコンとなっております

作者

https://www.pixiv.net/users/18345761

作者

それでは、ごゆるりと。

…雨。

雨は嫌いだ。

ジメジメとした空気が肌に触れる。

鬱陶しくて仕方ない。

それがまるで、自分のようで。

傘を持たない僕はただ雨に打たれ 歩く人々は僕の横を素通りする。

このまま雨粒に全て かき消されてしまうのだろうか。

全身がずぶ濡れになった今

頬を伝うこの雫さえ

自分のモノなのか分からなくて。

もう、いいんだ

止まない雨は今日も 僕を置いていく。

さくら

あ!律くん

さくら

おはよ!

お、おはよう

さくら

今日はいい天気だね〜!

さくら

昨日の雨すごかったよね

さくら

風邪とかひいてない?

うん。大丈夫…

さくら

でも顔色悪いよ?
暖かくして過ごしてね〜!

ありがと、さくらさん

結月

さくら〜!早くー!

さくら

あっごめん!今行く!

さくら

じゃあまた教室でね!

今日も僕に話しかけてくれる。

僕の存在理由は、君なんだよ。

でも、なんでか苦しい。

君の笑顔が僕を苦しめる。

狂わせる。

お前相変わらず食いすぎ

さくら

え〜?そうかな?

さくら

美味しいものはいっぱい食べてもいいじゃん!

太るぞー

さくら

ひど〜い!

楽しそうに笑う君。

僕に見せた表情とは全く違う表情。

僕にはそんな風に 笑いかけてはくれないんだね

痛い

胸が、痛い。

もうすっかり病んだ雨。

もう止んでいるはずなのに

まだこの身体は冷たいままで。

君が居ないと、僕が存在している意味が無い…

君は僕の……

壊せ

早く壊してしまえ

頭に響く低い声

何故か心地の良い声だった。

早く壊せ

早く

殺せ

さくら

こんばんは、律くん

さくら

こんな時間にどうしたの?

来てくれてありがとう

さくら

いいの。用はなに?

さくら

お母さんが心配しちゃうから、なるべく早くね。

心臓がうるさい。

汗がしっとりと肌に絡みつく。

あの、さくらさんって

蒼くんが、好きなの…?

さくら

…え?

さくら

そ、そんなつもりはないんだけど…!

嗚呼、また知らない表情。

憎たらしい。

アイツも君も憎い。

さくら

く、くるし、りつく…

なんで僕に優しくしたんだ…!!

好きでもない癖に!!

さくら

クラスメイトに会ったら、挨拶くらいするでしょ…?

ただ、挨拶しただけ?

さくら

げほ、っ…げほげほ…

さくら

そうだよ…

さくら

私達ただのクラスメイトじゃない!

さくら

っく、あがっ…!!

鞄から取り出した折りたたみ傘で さくらちゃんの頭を殴る。

あんなにうるさかった心臓も 今では不思議と止んでいて。

さくらちゃんの身体が 不自然に曲がっていく。

何をしているのか分からないまま

ただ腕を振り下ろす。

こんなに簡単な事だったんだ

あははははは…!!

赤く染まった君の身体を抱きしめる。

まだほのかに温かい。

涎の垂れた、虚ろな表情。

この顔は、僕だけしか知らないよね…?

今更になって手が震えて さくらの身体を落としてしまう

なんデ…なんで今…

身体が痙攣する。苦しい。痛い。

怖くてたまらない。

誰か止めて

止めて

たすケテ……

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