作者
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律
雨は嫌いだ。
ジメジメとした空気が肌に触れる。
鬱陶しくて仕方ない。
それがまるで、自分のようで。
傘を持たない僕はただ雨に打たれ 歩く人々は僕の横を素通りする。
このまま雨粒に全て かき消されてしまうのだろうか。
全身がずぶ濡れになった今
頬を伝うこの雫さえ
自分のモノなのか分からなくて。
律
止まない雨は今日も 僕を置いていく。
さくら
さくら
律
さくら
さくら
さくら
律
さくら
律
結月
さくら
さくら
今日も僕に話しかけてくれる。
僕の存在理由は、君なんだよ。
律
君の笑顔が僕を苦しめる。
狂わせる。
蒼
さくら
さくら
蒼
さくら
楽しそうに笑う君。
僕に見せた表情とは全く違う表情。
僕にはそんな風に 笑いかけてはくれないんだね
律
律
もうすっかり病んだ雨。
もう止んでいるはずなのに
まだこの身体は冷たいままで。
律
律
壊せ
早く壊してしまえ
頭に響く低い声
何故か心地の良い声だった。
早く壊せ
早く
殺せ
さくら
さくら
律
さくら
さくら
心臓がうるさい。
汗がしっとりと肌に絡みつく。
律
律
さくら
さくら
嗚呼、また知らない表情。
憎たらしい。
アイツも君も憎い。
さくら
律
律
さくら
律
さくら
さくら
さくら
律
さくら
鞄から取り出した折りたたみ傘で さくらちゃんの頭を殴る。
あんなにうるさかった心臓も 今では不思議と止んでいて。
さくらちゃんの身体が 不自然に曲がっていく。
何をしているのか分からないまま
ただ腕を振り下ろす。
律
律
赤く染まった君の身体を抱きしめる。
まだほのかに温かい。
涎の垂れた、虚ろな表情。
律
今更になって手が震えて さくらの身体を落としてしまう
律
身体が痙攣する。苦しい。痛い。
怖くてたまらない。
誰か止めて
止めて
律
コメント
5件
想いが強いほど 愛が深い… 狂気に変ってると本人は 気づいてない感じが ゾクゾクっとしました(><)
愛って怖い(切実)
100タップで読めるお話にしてます♡ 縮めるのめっちゃ大変だった…50タップくらい減らしております😇