俺は、君の全部を知ってる。
サイモン
ダープル
サイモン
これからの行動パターン。
サイモン
ダープル
サイモン
ダープル
向かう場所も、手に取る物も。
サイモン
ダープル
サイモン
ダープル
ダープル
絶対君が泣くことも。
サイモン
ダープル
サイモン
真っ青な顔で吐き散らかした便器の中は、ハロウィンカラーに染まっていた。
ダープル
毎度毎度介抱しなきゃいけない、 俺の気持ちにもなってくれよ。
サイモン
サイモン
嗚咽を漏らしながら、苦しそうに クッ、クッ、と喉を鳴らす。
ダープル
彼のチックも悪化しつつある。 それは彼と同じ空間で過ごしている俺が 一番よく知っている。
サイモン
なんで彼は泣いているんだろうか。
ダープル
彼に唯一寄り添えるのは 自分だけなんじゃないのか?
ダープル
(最低だ)
ダープル
サイモン
…またこれか。
サイモン
ダープル
サイモン
サイモン
背伸びをして、食器棚の上を漁る。
それを止める気にもなれなくて、 危なっかしくよたつくその身体をぼうっと見つめていた。
サイモン
自分で制御ができないのは わかってるつもりなんだ。
ダープル
サイモン
ガラガラの冷蔵庫の奥に詰められた 未開封のアルコール。
それを手に取って彼に渡すと、 つい先程トイレで見た顔とはまるで別人のように、器用ににんまり微笑んだ。
サイモン
プチプチと錠剤をシートから流し出し、 その空き箱にカラカラと流す。
火も使わない。 電気ももう着かない。
またダメなことにハマっていく。
ダープル
サイモン
空になったシートが、パラパラと足元に捨てられる。サイモンは、2つ分の空き箱にそれぞれ錠剤を注いでいた。
ダープル
サイモン
「気分が良くなる」とは 俺たちにとってはいつでも罪だ。
サイモン
カラカラと気味の悪い音を立てる、手のひらほどの小さな空き箱を手渡される。
何度も繰り返し見た光景と香りに、 胸の奥が既に嘔吐いた。
目の前の彼は、それを一口で 喉に流し込んでしまう。
サイモン
サイモン
ダープル
まだ、自身の箱とにらめっこしていた。
早くして、と言わんばかりに、 俺の動向をジッと見つめる。
この箱からも、見つめられてる。
ダープル
ダープル
俺が飲まなかったら、 サイモンが飲むと思った。
ダープル
ダープル
サイモン
頭に電流が走る。
全身が痺れる。震える。 これから起こる異常に備えている。
しばらくは唾液が止まらなかった。
サイモン
暖かな彼の手に引かれ、 とっちらかった部屋を後にした。
コメント
8件
初コメ失礼します( . .)" 何だか興味深い…! 小説かな?書くの上手いですね!