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これはフィクションです

去年の12月、一人の女性がなくなった

今思うと、きっと好きだったんだと思う。

言い出せなかったよ、、

まるで妹のような人出来るなら会いたい

その子は行きつけの居酒屋の娘だった。 20歳で俺より3歳年下。

知り合ったのは5年前、飲みに行くと笑顔で迎えてくれる子だった。

お店が終わっても二人で違う店に行き、たくさん話した。

休日には暇があれば一緒に洋服を買い行ったり、楽しくはしゃいでいた。

俺には妹はいないけれどまるで肉親と同じような感覚で向こうもお兄ちゃんと慕ってくれた。

「彼氏が出来たからお祝いで飲みに行こう!」

と、言い彼氏と三人で飲んだこともあった。彼女は笑顔で

「私のお兄ちゃん!悪いことしたらこの人に言うからね!」

と、恥ずかしそうに言った。

そして12月の寒い夜彼女は変わり果てた姿で病院にいた。

彼氏がバイクで交通事故を起こした。

彼氏は死亡、彼女は重傷で今夜が山だと、医師から言われた、

しかし神様は微笑まなかった。

目をうっすらと開けると

「あーお兄ちゃん、、また、、」

そこで言葉は途絶えた。

機械はピーっと、なり続け医師が慌てて入ってくる。

俺は手を握って叫んだ

「また、買い物行こうな!だから目を、、、」

言葉にならなかった。

手に力はなく、離すとだらりと垂れる。 魂を分けてあげたかった、、、。

医師は何も言わず蘇生措置は簡単に終わった。 電気ショックなんてしなかった。

医師に

「電気ショックしてください!」

と、頼んだがダメだった。

床にへばりついて泣いた。

俺はとにかく泣いた。

まだ暖かい手を握り顔を見ると少し笑っているように見えた。

一晩中泣いた。

これほど涙が出るのかと思うほど泣き、彼女の事が好きだった自分に気づいた。

もう、お店には行けないよ。

俺の顔見て、お父さんやお母さんが君を思い出しちゃうからね。

二人で撮った写真。君との思い出の宝物だよ、

こんな寒い夜はいつも空を見上げてる。

俺、頑張って生きてくよ。

暖かい心をありがとう。安らかに眠ってね。

あと何年か解らないけど、俺が天に召されたら会えるよね?

あの時言えなかった「また」の続き聞かせてよ。

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