その晩、類は██んだ。
この出来事で、一体何人が涙を流しただろうか。
類はとても愛されていた。
もちろん、俺も愛していた。
司
今日、俺はここを出る。
類の父
司
類の父
類の父
司
類の父
類の父
類の父
司
司
類の父
この結末は誰のせいでもない。
きっと、神がそうお望みになったのだ。
司
神とは…なんだ?
なぜ神は、こんな結末を望んだ…?
司
なぜなら俺たちは、もう一度出会える。
だから、この結末には続きがある。
それも、とびきり幸せな。
司
類の父
司
類の父
彰人
司
彰人
司
司
彰人
司
冬弥
彰人
彰人
冬弥
冬弥
彰人
冬弥
冬弥
司
彰人
司
彰人
司
彰人
まるで、俺を励ますような晴天だ。
司
司
彰人
司
司
司
彰人
彰人
バシャン
司
司
懐かしいな
司
使用人
使用人
司
もっと長くいた気がしたんだが、
司
司
使用人
使用人
司
使用人
使用人
司
それから俺は、国王として国を治めた。
結婚の話も、数え切れないほど上がったが、どれも断った。
だって、俺にはもう類がいるから。
今も時々、海岸に来てしまう。
司
波よ。もう一度俺を攫ってくれ
海よ。俺をもう一度類に会わせてくれ
それ以外は望まない
司
あれから俺は、20年待った。
司
今日も俺は、姿の見えない人魚に恋をする。
使用人
司
使用人
司
ガヤガヤ
司
今日も変わり映えない。いつもの街
何の変哲もない、ただの日常
なのに俺は、何故か心踊っている
司
誘われるように、どんどん進んでいく
司
街人
もう少し、あと少し先。
そこに……いるのか?
司
司
ドクンッ
突然心臓が脈打った
司
ドクンッ
俺は人混みを掻き分け、更に進んでいく
司
人混みを抜けた
\ドッ/
司
流れるような美しい紫色の髪
しなやかな身体
思わず聞き惚れてしまう、あの声
確かにそこには、かつて俺が恋をした人魚がいた。
心臓が早鐘を打つ
気がつけば俺は、彼女に話しかけていた。
司
ゆっくりと、こちらを振り返る
その顔は、微笑んでいた。
司
司
ああ、神様。
もし、本当にその存在がいるのなら、感謝致します。
もう一度愛しい人に逢えたことを。
愛を生んでくれた貴方を。
これが、俺が人魚に恋をした、本当の結末だ。
人魚と夜の秘密 [完]
司
司
司
寧々とえむの出会いとその後
類の父と司の母の出会い
司
司
司