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シャボン玉の君 2

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シャボン玉の君 2

1 - シャボン玉の君 2

♥

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2019年05月25日

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───シャボン玉のように

パチン、と消える君に

ただ、縋りたかった──

まふまふ

ここ、秘密基地にしようよ!

おっきな声で、僕が言った

うん!!

ふわっ、と笑って、君がうなずいた

その幸せそうな顔を、いつまでも見たいと思う

まふまふ

まふまふ

君さ……

なにー?

ふわふわのベッドに座る君

まふまふ

名前、なんて言うの………?

ずっと知りたかった

僕が知らない、君の名前

……ナイショ。

人差し指を顎に当てて、君が言った

まふまふ

……そっか。

まふまふ

ありがと。

何故か、言及するのをやめてしまう

それは、君に嫌われるのが怖いから?

……違う

君を知ってしまうと、何かが壊れてしまいそうだったから

まふまふ

まふまふ

じゃ、じゃあ、なんて呼べばいい?

まふまふ

「君」なんて、つまらないよ

うーん……

そうだなー……

そらる

まふまふ

え?

「そら」を見「る」のが好きだから、

そらる!

「そらる」

そうやって、君は名乗った

まふまふ

そらる……

君の名前を呼んだ

なぁに?

ちょっといたずらに、君が言った

まふまふ

……うん、そらる!

まふまふ

「そらる」だね!君は!!

思わず前のめりになって、君を見た

ははは、テンション高いね…

薄く笑って、君が立って

空を見上げて

もう、夕方だよ?

と言った。

まふまふ

まふまふ

そうだね。

「帰ろっか」

二人の声が、重なった

ははっ、と笑いあって同じ道を歩いた

まふまふ

まふまふ

じゃあ、僕、こっちだから。

そう言って、マンションを指差した

……そっか、バイバイ。

君が手を振った

まふまふ

うん、またね。

僕も振り返す。

君は踵を返して、歩きだした

その背中をなんとなく、見つめていた。

・ ・ ・ ・ ・

次の日

いつもの秘密基地で、君を待っていた

まふまふ

……遅いな

もちろん、約束した訳じゃない。

でも、君がいないと、何故か

まふまふ

まふまふ

悲しい……?

そんな感情に、我ながら驚く

その日はそのまま、秘密基地には誰も来なかった……

まふまふ

(どうしたのかな

まふまふ

(何かあったのか?

まふまふ

(誰かに聞けば……!

まふまふ

まふまふ

(……聞くあてがないや。

そうだ。

僕は、君のこと何も知らないんだ。

偶然、森の中で出会った君。

家も名前も何も知らない。

まふまふ

……どこに行ったんだよ…

呟いて。足元の小石を蹴って。

君を探して帰った───

続く

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