暗い部屋に入れば、ソファでうずくまる竜胆を見つけた
🌸
竜胆
寝てはいないのか、虚ろな目をして遠くを見ている
🌸
竜胆
言われた通り側によれば急に起き上がった竜胆に抱きしめられた
🌸
竜胆
🌸
視線を合わせるようにしゃがみこめば、目の下にできた隈を見つけた
🌸
竜胆
決心さえ出来ていないようなそんな顔で竜胆は言った
🌸
戯けて見せれば苦しそうに笑うから冗談、そう笑った
竜胆
🌸
竜胆
🌸
許してね
君の足枷にはなりたくないけど、無かったことにされるのだけは嫌だから
竜胆
🌸
竜胆
🌸
目を覚ませばそこに竜胆の姿はなかった
🌸
さっきまで横に居てくれたんだろうか
🌸
今になって溢れてくる涙に嫌気が差す
もう拭ってくれる人なんて居ないのにね
🌸
🌸
溢れた涙は残っていたぬくもりを冷やした
あれから数年
俺は毎日人を殺して回った
アイツを置いてきたことに後悔はない
そして今日もまた
竜胆
男
男
怯える男の口の中に銃口を捩じ込み、一発放った
竜胆
竜胆
こんな姿を見たらアイツはどう思うだろうか
なんて、人を殺める度に考えちまうんだよ
なんてことを考えていたら人の気配を感じた
竜胆
影から出てきたソイツは、他の組織の服を着ていた
竜胆
体のライン的に、女だろう
こんな仕事に付かなきゃいけないなんて
心底可愛そうなやつだと思った
竜胆
竜胆
女はやけに震えていた
竜胆
竜胆
近づき、抵抗しないのをいい事に地面に押さえつけた
?
竜胆
フードを半ば無理やり取った
竜胆
待てよ
なんで
なんでお前が
竜胆
竜胆
🌸
🌸
首に置いた手を退かし、抱き上げる
竜胆
🌸
🌸
俺が逃した意味は?
俺が泣いた意味は?
なんでこっちじゃ許されなくて敵側では許されてんだよ
ふざけんな、ふざけんなよ
🌸は俺んだ
竜胆
🌸
竜胆
🌸
🌸
竜胆
🌸
そんな泣きそうな顔で俺に触れるな
やめろ、嫌だ
竜胆
🌸
竜胆
そんな小さな体のどこにあったのだろう
強い力で俺を突き飛ばし、銃を奪った
竜胆
🌸
竜胆
🌸
竜胆
🌸
撫で肩や
竜胆
🌸
キスや
竜胆
🌸
乾かない髪
竜胆
🌸
竜胆
🌸
パンッ
竜胆
なん
で?
竜胆
竜胆
🌸
竜胆
🌸
🌸
竜胆
🌸
竜胆
🌸
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
あの後どうやって帰ってきたかは覚えていない
ただ動かなくなった🌸を抱えて、帰ってきた
竜胆
🌸の血が、真っ白なシーツを赤く染めた
額にキスを落とし、🌸の手に固く握られた銃を頭に近づける
竜胆
竜胆
ちゃんと?
竜胆
竜胆
パンッ
愛を伝える
もう二度と貴方を無くせないから
竜胆
🌸
言葉を
竜胆
🌸
告げる
竜胆
少しずつ諦める
🌸
蘭
蘭
あまりに脆い
蘭
蘭
蘭
蘭
蘭
今日を抱きしめて手放す
竜胆
さよなら
🌸
たった今
さよなら
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