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俺は人付き合いが苦手だ。

幼少期から"感情がない"と怒られては

突き放されていた。

その上口も悪く

たびたび怒られた。

小5のときに父親が交通事故で死んだ。

その事故でグレてしまったのか、母親が

俺を置いてどこかへ行ってしまった。

かれこれ1人の日々を過ごし始めて

5年が経とうとしている。

俺は無事高校に入学した。

頭もさほどよくないため

自由な校風の偏差値が高くはない

高校を受験した。

高校一年生になって1ヶ月が経った今

平凡な生活を日々過ごしている。

唯人

……くぁ、

唯人

(くそ眠い、)

颯太

はよー唯人

唯人

ん、はよ

唯人

来んの遅せぇよ笑

颯太

いうてお前もさっききたやろ?笑

唯人

うわ、見とったん?

颯太

校門くぐりかけるとこ見てた

唯人

えー気づかんかったわ

颯太

爆速で自転車漕いでたもん笑

唯人

いやむしろ気づくだろそれは笑

颯太はいわゆる幼なじみ。

俺の今までの事情を理解してくれていて

感情のない俺と話を交わしてくれる。

ちなみにお互い彼女はいない。

先生

ほらーショートはじめるぞー

唯人

んじゃ

颯太

またな〜

先生

_________が、こうなる。

先生

教科書の、________

 ほぼひとり暮らし状態で

朝に弱い俺は

起こしてくれる人がいないため

ギリギリまで寝て朝食を抜き

学校にきている。

なので体調不良をよく起こす。

唯人

(あー頭いてえ、)

唯人

…先生、保健室行ってきます

先生

…また体調不良か

先生

いってこい

先生はよく体調を壊して保健室にいく 俺をどうやら

サボりとでも思っているのだろう。

保健室の先生

あら唯人くん!

保健室の先生

また朝食抜いたでしょー!!

唯人

…抜いたっす

保健室の先生

パンでもいいから食べなさいっていったでしょ〜??

唯人

さーせん

保健室の先生

ま、しょうがないわよね

保健室の先生

でもちゃんと朝食はとりなさいよ

唯人

うい

保健室の先生には事情を説明している。

なんとなくわかってくれているようだ。

唯人

トイレいってきます

保健室の先生

ん、いってらっしゃい

本来の目的はトイレではなく

屋上だった。

これだとほんとうのサボりに見えるかもしれないが

俺なりの気休めなのだ。

唯人

…あー、だる、笑

友達なし。家族なし。生きる意味なし。

いっそのことここから 飛び降りてしまおうか。

唯人

学校って結構高、

フェンスの上にすわってみる。

バランスを崩したり前に体重を

かけたりすれば

簡単に落ちるだろう。

唯人

、死んじゃおっかな

そのときだった。

ダッダッダッダッ、っと音が聞こえる。

屋上の扉が開いた。

紬希

誰や!!!死のうとしてるやつ!!!

唯人

……え、

紬希

おまえか!!!!!!!

フェンスは約170cmほど。

 俺は186cm。

ひょい、と簡単に俺は乗れたが

突然来た彼は

俺を下ろそうとしているのだろうが

まったく届いていない。

紬希

……く、

唯人

…それ、押しちゃったら俺落っこちちゃいません?

紬希

げ、そうじゃん!!!

紬希

てか降りてよ!!!

唯人

んえ、あ、はい、

言う通りフェンスから降りた。

紬希

もう、死のうとしちゃだめでしょ、

160もない身長の彼が

 俺の頭を軽く叩こうとしているが

まったく届いていない。

 ここは叩かせてあげようと

彼と同じくらいになるまで屈んだ。

紬希

……!!

紬希

(屈んでくれた、)

紬希

…死のうとしちゃだーめ、

そういって彼はぺし、と 俺の頭を叩いた。

……なんやこの人、かわいい。

紬希

君、名前は?

唯人

あ、えっと、唯人、です

紬希

唯人か〜!!

紬希

そのスリッパの色は…1年生?

唯人

…はい、

紬希

俺2年やから、

紬希

唯人は俺の後輩くんや!!

謎に誇らしげにどや顔をしている。

唯人

えっと、先輩のお名前は、

紬希

紬希。糸に由に希望ね(ぐっ)

紬希

てかタメで話そーよー!!

唯人

え、さすがに先輩には敬語…

紬希

いいよそんなん関係ない!!

紬希

よろしく!!

彼はにへ、と笑って見せた。

心のどこかの濁りが少し綺麗になった気がした。

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