Snow Man　物語（あべさく）

阿部side

真っ暗な世界から急に光が差したようになって、目が覚めたら愛しい佐久間の顔が目の前にあった。

そういえば 、最近食欲沸かなくて、メンバーといるときぐらいしかご飯食べてなかったかも…

安心して。翔太。 （笑）

そう言ってくれる優しい同期。

心配かけちゃってごめんね

みんな、口々によかったって言ってくれる。

……佐久間を除いては。

そう言い残して、2人が出ていったあとも俺の手を握って、俯いたままの佐久間。

(っ´>ω<))ω<`)ｷﾞｭｯ❤️

いつもは阿部ちゃんなのに、いまは阿部呼びで、佐久間がどれだけ本気なのかを理解するには十分だった。

それに、俺のことをきつく抱きしめる小さな体は、かすかに震えている。

ごめんね、佐久間。泣かせちゃった。

久しぶりの佐久間の温もりに安心する。

めったに怒らない佐久間が怒りながらも、抱き締めてめくれるから、固まってた心が溶けてくような気がした。

なんだ。俺達、同じこと考えてたんだね。

佐久間の涙を拭ってあげたくて、頼んでみたけど、逆に力を込められた。

……えっ？

思わず耳を疑ったけど、佐久間のほうが驚いていた。

何それ、本当にかわいい。

……ビクッ

なんでそんなに怯えるの？

俺が声をかけると力を緩めて、恐る恐る顔を上げる佐久間。

佐久間は驚いたのか、目に浮かばせてた涙が引っ込んだ。

だけど、本当だとわかると泣きだしてしまった。

涙が止まらない佐久間。

⛄完⛄