コガネ
コガネ
残していないんだ。
アメ
コガネ
コガネ
復讐に燃えて爺さんの人生の
すべてを奪い続けた。
コガネ
打とうと思うんだ。
言っている事が理解できたのか アメの顔がみるみる青ざめていく。
靴のまま海に入ると、 歓迎するかのように波が押し寄せた。
アメ
アメ
俺まだコガネさんと
話したいことが!!
アメ
アメ
この世界を貴方に教えてほしいです!
コガネ
ああ爺さん、
この子は本当に私にそっくりだ。
爺さん、私は悔しいよ。
貴方がこの子の成長を、 この姿を見られなくて。
コガネ
コガネ
この世界の正解を知っているよ。
アメ
コガネ
私は立派じゃない。
コガネ
コガネ
シロの世界もクロの世界も
知っている。
コガネ
中間地点になるんだ。
アメ
コガネ
コガネ
アメ
コガネ
できることなら、戻りたいよ。
できれば、爺さんが居た頃に。
あの頃見た世界は、
今まで見たどんな世界より真っ黒で、 輝いていた。
コガネ
コガネ
大切にしてたもの。
アメ
コガネ
アメの平和だよ。
アメ
コガネ
私が老衰するまで
生き続けると思っていた。
コガネ
コガネ
コガネ
コガネ
嫌がらせだと思わないかい?
コガネ
コガネ
アメ
アメ
アメ
コガネ
コガネ
コガネ
海の中の砂に潜った足に 力を入れ、跳躍する。
アメが何かを叫んでいるのを 聞きながら、海の中に身を委ねた。
あれから、数日が経った。
数日前あんなに楽しそうに 笑っていたコガネさんは、 小さな箱の中に収まってしまった。
イオリ
あんなに泣き叫んでいた俺たちも、 すっかりなく気力すら無くしてしまった。
ハルト
正しかったのかな。
アメ
正しかったんじゃなかったんでしょうか。
ハルト
ハルト
アメ
横に立っているアゲハの 袖を掴む力が強くなる。
アメ
継ぎます。
アメ
最後までコガネさんの
嫌がらせに、
付き合ってあげたいんです。
アメ
アメ
面倒見たいんです。
ハルト
イオリ
イオリ
コガネを知る者なので。
イオリ
コガネの望む方へ育てようと思います。
イオリ
完璧に残し続けたいんです。
ハルト
ハルト
ハルト
頑張りますかね。
イオリ
ハルト
コガネのためだから。
アメ
アメ
戻りませんから。
アメ
アゲハ
アメ
あれから、5年が経った。
アゲハの知能は桁違いだった。
吸収が早く、 何でも覚えた。
コガネさんが居なくなって、 全てが変わってしまった。
ハルト
ハルト
付き合わせてしまって。
アメ
年齢飛躍が現れた子たちが
救われるならお安い御用です。
20歳、実際には15歳になってからすぐ、 また年齢飛躍が現れた。
5年分の記憶と知能が、 存在しないはずなのにそこに存在する。
ハルト
アメが生まれたこと、
あまり喜べなかったんだ。
アメ
ハルト
考えるとね。
ハルト
そうも言えなかったんだ。
ハルト
コガネ
ハルト
コガネ
あの日、コガネが涙を流した。
命の尊さに、感化されて。
コガネ
こんな事を言うべきじゃないのは、
分かってるんだ……。
ハルト
言いたいように。
コガネ
コガネ
優しく包み込んであげなきゃって
思った……。
コガネ
アメ
そんな事を……?
ハルト
色々抱えてたんだと思う。
ハルト
ハルト
アメ
ハルト
アメ
コガネさんみたいになれるかな。
アゲハ
アゲハ
アゲハ
きっと世界を見通せる人になる。
アメ
アメ
完璧を作りたいんだ。
アゲハ
完璧って?
アメ
平和を保ち合う──
シロクロの、セカイ。
ひた、ひた、ひた。
裸足のまま何もない闇の中を ただ歩き続ける。
コガネ
懐かしい声に振り返る。
恨めしくも愛していた、 その人の姿はそこにあった。
ゲツ
コガネ
三途の川を一人で渡るのは
寂しく見えるから
相手を探してただけじゃ。
ゲツ
ゲツ
コガネ
ゲツ
コガネ
考えてやらんこともない。
ゲツ
ゲツ
コガネ
コガネ
短い間でしたがお付き合いいただき ありがとうございました!
「シロクロのセカイ」 如何だったでしょうか?
本編については以上になります
もしかすると別で番外編とか 出すかもしれませんので よければこれからも長らくお願いします
Thanks for reading!
Akuya.
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コメント
1件
コガネさん😢😢😢😢😢 相変わらずイオリちゃんは可愛いしもう😢😢😢😢 完結おめでとうございます!!!!