揺れ続けて、どれくらい経つのだろうか
何も考えずに家を飛び出した
何も考えずに、来た電車にのって
ただ、揺られている
「そろそろ降りなければ」
そう思った僕は
徐に席を立った
降りたその場所は
初めての場所のはずなのに
どこか知っている雰囲気
そんな中僕は真っ先に
あの大きな鳥居が目立つ
神社へと足を踏み入れた
古びた神社の中には誰もいない
もう何年前の神社かも分からない
そんな古い神社
僕はその奥にある
ちょっとした池の方へと向かった
なんでそこに行こうと思ったのかは分からない
池の奥にいた小さい女の子は
僕に気づいた
"久しぶり"
そんなこと言われたって
誰か知らない
拓磨
涙目をした彼女
でも僕には訳の分からないことだった
拓磨
拓磨
拓磨
自己紹介をしようとしたのか
彼女は黙り込んでしまう
どこか引っかかるところがある気がするけど
気にしないことにした
初めて会う女の子と
ただ色んなお話をしたり遊んだり
僕はとっても楽しかった
あっという間に時間なんて過ぎていく
拓磨
拓磨
どうやって
改めて考えると僕はどうやって来たんだろう
小さな頭で考える
訳の分からないことを話す彼女
僕はこの小さな頭で理解することに
精一杯だった
拓磨
拓磨
おーい拓磨ー
聞きなれた声が遠くで聞こえた
父
父
父
父
父
あぁそうだ、僕電車使って来たんだっけ...
今日のことを思い出せない自分が少し怖い
父
手を繋いで神社から出た後の記憶は
"また"
なくなっていた
揺れ続けて、どのくらい経つのだろうか
何も考えずに家を飛び出した
何も考えずに、来た電車にのって
ただ、揺られている
「そろそろ降りなければ」
そう思った僕は
徐に席を立った
あぁ
また繰り返し
コメント
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いつも楽しいと思っているのに それを忘れてしまう なんでと思ったらまた忘れてしまう… 結末が書いていないのがより深い!